地獄先生と霊感少女 第４話

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２人に連れられて辿り着いたのは、童守寺。



そういえば、みんな放課後はここに来るって言ってた。




鵺「美樹！」




部屋に入ると、心配そうに上を見上げるみんなと、首が長く伸び頭が天井についてしまっている美樹さんがいた。




美「ぬ〜べ〜！」


？「あの、幽体離脱の呪文を――」


鵺「話はあとだ。」




先生がその女の人を一瞬睨みつける。



…そうか、この人がいずなさん。




鵺「美樹、俺が助けてやるからな。」


郷「元に戻る…？」


鵺「下がってろ。」




素直に従い後ずさる。


先生が手袋に手をかけた。




鵺「光明遍照 現威神力 魔界鬼界 降伏怨念 清浄心生 皆得菩提。」




手袋を脱ぎ、鬼の手を現す。




？「あの手は？」




袈裟を着た男の人が尋ねる。



この人がこのお寺の和尚さんか…




ま「あの左手には鬼が封印されていて、強い霊力があるんだ。」


美「あー！待って！どうすんの？痛いことするの？」


鵺「大丈夫、一瞬で終わる。」




先生は鬼の手を、美樹さんの首元にかざした。


すると、手と首が柔らかい光に包まれ、美樹さんの首は縮み、元へ戻った。




美「戻った！元通りだ〜！はあ、怖かった〜…」


い「何なのその手!?すっごい！」


鵺「いいかげんにしろ！」




手袋をはめ直した先生の左手をつかんだいずなさんの手は、先生のその言葉と共に振り払われた。




鵺「未熟な霊能力を振りかざすなと言ったはずだ！」




ものすごい剣幕でいずなさんを責め立てる。




い「またそれ？あんたにそんなこと言われる筋合い――」


鵺「黙れ!!」




あまりの声に、体がビクついた。



先生、怒ってる…




鵺「全てお前の未熟さが招いたことだ！二度と俺の生徒に関わるな!!」




静まり込む室内。


私は、言葉が出なかった。


こんな先生、初めて見た。




い「…分かったよ。」




そう吐き捨て、部屋を出ていくいずなさん。



ゆっくり先生が振り向く。




秀「今の言い方はないんじゃないの？」


美「そうだよ、いずなさん１人だけが悪いわけじゃないんだし。」




みんな、部屋を出て行ってしまった。




「鵺野先生…」




黙り込む先生に、私はただ名前を呼ぶことしかできなかった。



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