ぼくらのきずな【気象系】 (ページ16)

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銀の弾丸４ページ16

智side

直感的にマズイと思った

そう思ったら、
身体が既に動いていた

…だけど

＿＿＿＿ジジッ＿＿＿

耳障りな音がして
思わず顔をしかめ、目を瞑ってしまった

だが嫌な音は“一瞬”だけで、すぐに目を開けた

智「っ！」

和「…どうして…」

翔「ウソだろ…」

雅「…なんで…っ」

それぞれが驚きの声をあげる

目を閉じた時間は一秒足らず

そのはずなのに…

＿＿＿＿狙い(ターゲット) とされた男は倒れていた

おそらく、もう息をしてない

「……」

なんでもないように
倒れた男を見下す銀の弾丸(シルバーブレッド)

俺たちに気づいたようで
顔を上げ、ゆっくりと振り返る

暗闇に光るその瞳

噂に聴く通りのオッドアイ

雅「え…？」

和「あのオッドアイ…まさか…」

翔「マジかよ…」

それぞれが驚くなか、
静かにこちらを見ている

赤黒い色の赤と暗く濁った紫が光りを放つ

雅「っ、…んで…っ？」

翔「…雅紀？」

焦ったような翔くんの声に
振り返ろうとした時、横を通った人影

智「雅紀？」

雅「んで…、なんでっ…」

俺らの声かけには答えず
「なんで、なんで」と繰り返す

ふらふらとおぼつかない足元

ふるふると震える手

ゆらゆらと揺れる潤んだ瞳

その全てが危なっかしくて
僅かに震える身体を抱きしめた

智「雅紀、っ、…雅紀？」

雅「…っ…」

泣きそうな顔をして
不安に瞳を揺らしている

…なんでそんなに泣きそうなんだよ…