出会い ページ1
喉の調子が少し悪くて、心配所のマネヒョンに強引に病院に連れていかれた。
「大丈夫なのに…」
「お前の大丈夫ほど信用できないものはないよ」
「…はい」
ただ少しだけ喉に違和感を感じて咳をしただけなのにって思っても僕には前科がある。
喉の違和感を抱きながら歌い続けた結果声が出なくなったという前科。
あの時からメンバーもマネヒョンたちも僕の異変に敏感になった。
「(嬉しいけどね…)」
受付を済ませ、診察室の前で呼ばれるのを待っていると少し騒がしくなった。
「(…バレた？)」
慌ててマネヒョンを見てみると、僕を見ながら顔を横に振った。
「(あっ、違うんだ)」
少し周りの様子を見てみると、１人の患者さんらしき人が看護師さんと口喧嘩をしていた。
「もう！何回も言わさないでよ！僕はお散歩に行きたいの！」
「だから、診察が終わってからって言ってるでしょ？」
「今すぐがいいの！」
「もう少しで診察始まるから、ね？」
「さっきからそればっか言って、全然じゃないか！」
「本当にあともう少しだから…」
「絶対嘘だ！」
患者さんらしき少年(いや、青年？)は、お散歩に行きたいと駄々をこねてるみたいだった。
「…タプヒョンみたい」(小声)
「ん？何か言ったか」
「あの患者さんがタプヒョンみたいだなぁって」
「あぁ、確かに(笑)」
あの患者さんには悪い気がしたけど長男とは思えないほど子供なヒョンを思い出して笑ってしまった。
笑っていると僕の名前が呼ばれたので診察室に入った。
診察が終わるころにはあの子の診察も終わってたらいいな。
「歌いすぎですね」
「あっ、やっぱり」
「気づいてたんですか？」
「…少しだけ」
「元々、喉が強いほうじゃなんですから気を付けないと…」
「すいません」
「風邪じゃないのが救いですかね？」
「はい！」
「それじゃ、喉飴とうがい薬を出しときますね」
「…は、い」
「きちんと使ってくださいよ？」
「はい」
「では、お気をつけて」
「ありがとうございました」
診察が終わって廊下に出たら、マネヒョンがいなかった。
「…あれ？」
仕方ないから、ソファに座って待ってることにした。
あの患者さんを廊下にはもういない。
「(診察終わったのかな？)」
あの患者さんがどうしても気になった。
ただ、散歩に行きたいだけであそこまで看護師さんを困らせた理由が気になったし、謎だらけな気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：迅 | 作成日時：2015年5月19日 19時
