95 海の広さに比べたらちっぽけなことだろ！ ページ25
「もう一度！お願いします！」
『よっ……と』
・
「もう一度！！」
『……大丈夫？』
・
『そろそろ休憩した方が……』
「まだまだ！Aさん！お願いします！」
「待て立向居！一旦休憩しろ！」
ㅤシュタタタタ、タン、ドババババーンを何度も繰り返しているがなかなか成功せず、何度もゴールネットに吹き飛ばされている立向居。綱海の牽制でようやく休憩に入る。
・
「なあ、塔子となんかあったん？」
ㅤ小さな声でそうたずねてきたのはリカだ。
『いや……うーん。何も無かったと言えば嘘になるんだけど、そんな大したことは何も無いよ』
「なんなんそれ！女は根に持つし闇深いから、喧嘩なら早めに仲直りしといた方がいいで？」
『はは、ありがとう。でも私は平気だから……』
「もーそうじゃないやん！あんたさては頭悪いやろ！ほんまこれやから頭悪いのはあかんねん」
ㅤものすごい勢いで罵倒されひたすら困惑する。罵倒が聞こえた綱海も「どうした？」と会話に入ってくる。
「A、塔子と喧嘩してるらしいねん。だから早めに仲直りしときー言うたら、別に平気やからとか抜かしよるの、ほんまあかんわ」
ㅤちなみに私はリカの指摘をいまいち理解していない。そんなはっきりと喧嘩してるわけじゃないし、というか私がそんなつもりないし、どうしようも無いのでは……。
「何を喧嘩してんだ？」
『別に喧嘩はしてないよ。ただ、塔子が私のことをよく思ってないだけだと思う』
「Aはそれでいいのか？」
ㅤ綱海の言葉に息が詰まる。「それでいいのか？」と、その問いへの答えは「ＮＯ」に決まっている。
『塔子は悪くないの。でも私もどうしたらいいかわかんないし、だから私が我慢すればそれでいいかなって』
ㅤなんだか空気が重くなってしまったので、私は慌てて「この話終わり！」と笑顔で言う。すると難しい顔をしていた綱海が口を開いた。
「皆がさ、Aのこと悪く言ってたから、一体どんな極悪非道の人間なのかと思ってたけど。お前普通に良いヤツじゃん。塔子と何があったかは知らん、でもお前が我慢する必要は無いと思うぞ？」
ㅤ「良いヤツ」と言われて、私は嬉しかった。それと同時に心が少し落ち着いた気がする。
「ま、何悩んでるか知らねーけど！どーせ海の広さに比べたらちっぽけなことだって！仲良くいこうぜ？」
ㅤ肩に手をおいて、綱海はそう言い切った。それは不思議と冷静になれ、勇気が貰える言葉だった。
続く (更新停止中)
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凛彩(プロフ) - ユイさん» こんばんは！待ってくださってる方がいるのが泣くほど嬉しいです泣いてます！更新もレスも遅くてごめんなさい、精進しますのでこれからもなにとぞよろしくお願いします！(*^〇^*) (2019年9月9日 21時) (
レス) id: 57bf98f110 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 更新されてる！！初めまして、ずっとお気に入りに入れていて再度イナイレ熱が戻ったために覗きに来たんですが、更新されてて泣くほど嬉しいです(笑)これからも待っています！頑張って下さい！ (2019年8月22日 6時) (レス) id: c6e9072996 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ葉(プロフ) - 凛彩さん» いえいえ!大丈夫です!!訂正ありがとうございます。この作品面白くて大好きなので、更新頑張ってください。 (2015年12月15日 17時) (レス) id: dd3465ab5b (このIDを非表示/違反報告)
凛彩(プロフ) - 菜ノ葉さん» 連投失礼致します。今、変更させていただきました。確かに、バドミントン部を馬鹿にする軽率な発言だったと反省しています。今後このようなことが無いよう、精一杯やらせて頂きます。本当にすみませんでした。 (2015年12月14日 19時) (レス) id: 10a8ad8843 (このIDを非表示/違反報告)
凛彩(プロフ) - 菜ノ葉さん» 貴重なご意見・ご指摘ありがとうございます。すぐに変えさせて頂きます。我儘なんてとんでもないです。不快にさせてしまい申し訳ございません・・・。 (2015年12月14日 19時) (レス) id: 10a8ad8843 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛彩 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/riise/
作成日時：2014年11月26日 22時
