【HQ】ばーか。【赤葦京治】

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また平凡な日々が過ぎて行く。
でも人生、生きていれば何が起こるか分からない。

生活のちょっとした変化だって、いつやって来るかなんて予想できないんだ。






「ずっと鈴野さんの事が気になってました！俺と付き合って下さい！！」

「あ、えっと…」



…なんて事を痛感している私。

昼休み、友達と昼ご飯を食べようとしていたら急に知らない男子に呼び出されて…

そして中庭に来ていた。しかも人の少ない所。これはもしや…？と思っていたら案の定、告白だった訳だ。


でも、私は本当にこの人を見た事が無い。つまり、どんな人か知らない。




「……ごめんなさい。私、貴方のことをよく知らないので…それに、今は好きな人すらいなくて」

「そ、っか。そうなんだ。わざわざ聞いてくれてありがとう。それじゃあね」









「……ッ、ごめッ、なさい…！！」



脳裏をちらつく、断った時のあの人の悲しそうな顔。

しょうがなかったのは分かってる。でもどうしても申し訳無くて。苦しくて。




「うッ、ッ…！ごめんなさいッ…！！」



涙が込み上げてきてしまうんだ。
嗚咽を漏らしながら痛いくらい目を擦る。


それでも涙は止まらなくて、私はその場にしゃがみ込んだ。





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「…鈴野？こんなところでどうしたんだよ」


そんな時に、あいつの声が聞こえた。
いつもは特に何とも思っていないのに









「グスッ……あ、赤葦…？」



今は凄く、その声に安心した。





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