執事が7人 ページ9
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街に下ると、其処はもう違う景色だった。いつも庭で見る庭園などではなく、人々が行きかい、食べ物の匂いがする。それに、皆が幸せそうだ。
「皆、すっごく幸せそうね」
「ええ、皆自由に――いや、自由ではないけれど、幸せです。これもエメ王のおかげです」
「そう……お父様の……」
人々の笑顔はきらきらと輝いていて、普段Aがしている不貞腐れているような顔は一切していなかった。皆が皆、生命の一瞬でも大切に、幸せそうに仕事をしている。
そんな普通の国民が、Aは羨ましかった。
自分が普通の国民ならどれだけ幸せか――。
何度夢で考えたか、忘れてしまうほどに……。
そんなAに気付いたのかマコトはそっとAの手を握る。そして、囁くようにAを呼んだ。
「何考えてるんですか。早く、行きましょう」
「行くって……何処に行くのよ」
「貴女の、行きたいところですよ」
その台詞に、1つ行きたいところが思いついた。侍女たちが話していた公園だ。その公園には沢山の良い所があるらしい。
「私、公園に行きたいわ」
「ええ、貴女の思うままに」
マコトはそう言うと、Aの手を取り、公園に行くであろう道へと案内した。
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霜月白雨@狂人(プロフ) - サキさん» コメントありがとうございます!! はい! 更新頑張りますね! (2017年11月28日 17時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - とても丁寧(ていねい)に書かれていてとても面白いです。更新頑張って下さい。 (2017年11月28日 8時) (携帯から) (レス) id: 9cc6cf2948 (このIDを非表示/違反報告)
霜月白雨@狂人(プロフ) - 歌実楽シナさん» コメントありがとうございます!! はい! 更新頑張りますね! (2017年11月21日 0時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
歌実楽シナ(プロフ) - 更新頑張って下さい!楽しみにしています! (2017年11月20日 22時) (レス) id: 0e790813f8 (このIDを非表示/違反報告)
霜月白雨@地味に傷ついたw(プロフ) - 橘 涼@低浮上さん» 有り難う!! 頑張ったよw 頑張るよ!! (2017年10月3日 16時) (レス) id: c62dc48e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜月白雨 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年9月30日 14時