プチプチストーリーズ〜イブまで待てない！〜

#35　カフェごはんvol.1　ユノ ページ38

『…クリスマスは？』


…仕事…


『…なんかものすごく暗いんだけど』


…だって…

せっかくAと付き合い始めたのに

初めてのクリスマスを一緒に過ごせないなんて…


『…まあ

どっちみち私も仕事だから…

卒論も書き終わったし

カフェの仕事しなきゃ…

かき入れ時だもん』


…そうか

お前も忙しいな

亜矢子さんの手伝いしっかりやれよ…


『そうだね

頑張らなきゃ

助っ人も頼んであるし…』


…助っ人？


『明後日日本に来るんでしょ？

お店に来れば分かるよ

また来る前に電話してね』


…ああ

分かった…

じゃあおやすみちっこいの…


『…おやすみでっかいの

…明後日早く来てね？』


…お？

おう！


…最近ちょっと可愛いこと言うようになったんだよなあ

ツンデレもいいけどな

振り回されても可愛くてしょうがない

俺のちっこいの…


電話を切ってからも

ニコニコというかニヤニヤというか

ずいぶん俺はご機嫌に見えたらしい


「ヒョン

ただいまー」

って帰ってきたチャンミンが

「Aちゃんと電話でもしてたの？

顔が崩壊してるよ」

って笑った


…あ

やっぱり分かる？

最近可愛いことも言うようになってさあ

明後日早く来てねとか…


「…それさ

亜矢子さんも言ってたけど

なんかあるのかな

他には何か言ってた？」


…亜矢子さんも？

うーんと

店がかき入れ時だから

助っ人頼むとか…


「…ふーん

臨時のバイトとか？

でもさ

それで僕達に早く来てって言う…？」


…うーん

来れば分かるよってAは言ってたけどな

何だろう…？


俺達は首を捻りつつ

来日の日を迎えた…


ひと仕事終えてからカフェに電話すると

お待ちしてますって亜矢子さんが言ったから

チャンミンと二人

裏口からカフェを訪れた


…亜矢子さーんって

先にチャンミンが入っていって

俺が裏口のドアを閉めてる間に

また戻ってきた


…どうしたの

何で戻って来るんだよ…？


「…大変

お母さんが来てるんだって！」


…は？

誰の？


「亜矢子さんとAちゃんのお母さんだよ！

うっわー

どうしよう

スーツとか着てくれば良かったー！」


…こんなに焦るチャンミンを見るのは久しぶりだなあ…


慌てまくるチャンミンを眺めつつ

冷静なのはそこまでだった


…お母さん!?

マジか！


俺も慌てふためいていたら

Aが出て来た


「…二人とも何してんの

もうお店閉めたから早く来れば…？」


…そんなこと言ったって…！

#36　カフェごはんvol.2　ユノ→←＊実紅です(･∀･)←追記しました

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