眠れる森の美女たち

不思議の国のアリス完 ページ7

『うーん…。』

目が覚めるといつもの木の下。
読みかけの本が手から落ちています。


『えっ。夢？』


夢にしてはやけにリアルだったなぁ〜
と思いながら落ちていた本を拾いました。

表紙に書かれた文字には
”不思議の国のアリス”


Aは苦笑いしながら
自分の膝で眠っている
彼の髪を撫でました。


「う〜ん…。」


『あ、起きた？』


「うわぁ〜。お前が寝る前に
不思議の国のアリスなんか読むから
妙にリアルな夢見たわ。」


『本当？私も見たよ。
眞弥ったらすっごく似合ってた！！笑』


「えー。なんだよ、それ。」


眞弥は起き上がり、目を摩りながら
まだぼんやりする頭を振りました。


先に立ち上がり手を差し伸べる
Aに手伝ってもらいながら
自分も立ち上がり大きく伸びをしました。


『帰ったらどんな夢だったか
話し合いこしよーね！！』


笑顔で腕を絡ませ
すり寄ってくるAの頭を
眞弥は優しく撫でてあげます。


二人が去った後の木の下。
一羽のウサギがぴょこんと通り過ぎました。



〜 E N D 〜

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