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遠海准司(微甘) ページ13

目が覚めると午前4時。


『なんだ、まだこんな時間…。もう一眠りしよう。』


そう思い枕に顔をうずめる。
枕にはあの人の香りが残ってる。


『会いたいよ』


そんなの叶わないこと。
分かってるけど寂しくて。
どうしようもなくて涙が出てくる。


『グスッ…』


一人声を押し殺しないていると…


「泣き虫」


声がした。


「鍵かかってなかったよ?不用心だな…」


布団から顔を出すとそこには愛しい人の姿。


『准司…なんで?』

「仕事終わって、会いたかったから」


准司はそう言って笑った。
本当はすごく嬉しいのに。

素直じゃない私は気持ちと
正反対の態度をとってしまう。


『朝の4時だよ?非常識…』


「そんな事言ってぇ〜。
本当は寂しかったんでしょ?」


『寝たいの。さっさと帰ってよ』


こんな事を言いたい訳じゃない。
でも何故か素直になれない。
こんな自分が嫌い。


「強がりだなぁ〜(笑)
じゃあなんで泣いてたの?」


そんなの聞かないで。
私が答えない事ぐらい分かってるじゃん。


『…バカ』


それだけしか言えない。
すると准司が布団の上から抱き締めてきた。


「いつもいつも寂しい思いばっか
させてごめんね?本当ごめん…」


准司が悪い訳じゃない。
私だってそれぐらい分かってる。
夢のためのお仕事だから。
私は少しでも重荷になりたくないの。
だから。
私の事は気にしないで精一杯頑張って。


色々な思いはあるのに上手く伝えきれない。

『別に』

それだけ言うのが精一杯だった。


「ありがとう。」

准司はそう言って更に抱きしめてきた。


はぁー…
一言しか言ってないのに
この人には何でも分かってしまうんだな。

私の事をちゃんと理解してくれてる。


なのに私は自分の気持ちを素直に伝える所か
来てくれてありがとう さえ言えない。


こんな子供でいいの?
なんて言ったらきっとあなたは怒るよね。

不安にもなるけど
そんな気持ちも吹き飛ぶほど
あなたの腕から伝わってくる。

あなたの温もりが…愛情が…
私にちゃんと伝わってくる。


滅多に会えない二人だけど。
滅多に言えない言葉だけど。

たまには素直になるのもいいかな。


『准司ありがとう。好きだよ…///』


あー。
今の私、絶対顔赤いだろうな。


〜 E N D 〜

酒井参輝(甘々)→←一色日和(甘々)



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はくれい&ゆっくりひな - とても面白いし完全に、ヤバそうでした(*≧∀≦*) (2015年10月8日 19時) (レス) id: 937ff5595a (このIDを非表示/違反報告)
Z(プロフ) - ちびすけ。さん» 赤い字を押しても戸のペーは存在しませんになります(>_<)こっちの不具合かもしれませんが! (2015年2月26日 21時) (レス) id: b35d731f20 (このIDを非表示/違反報告)
ちびすけ。(プロフ) - Zさん» 遅くなってすみません(>_<)小説が見れないとは表示されないって事ですか? (2015年2月25日 22時) (レス) id: 68128786f6 (このIDを非表示/違反報告)
Z(プロフ) - 違うサイトのほうに行ってみたのですが小説が見れません(。í _ ì。) (2015年2月21日 23時) (レス) id: b35d731f20 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ@(プロフ) - リク失礼します! 九条さんで甘裏お願いいたします! (2015年2月7日 15時) (レス) id: 43c50d498d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちびすけ。 | 作者ホームページ:http://id11.fm-p.jp/541/anotherside9/  
作成日時:2015年1月16日 23時

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