空狐 其の二 ページ20
in輝
？「さて、源の祓い屋」
怪異が口を開く。
？「わっちの名は空狐、主上たる稲荷様の命により、
そうじゃなぁ、具体的には…怪異同士、人間を巻き込んだ大戦争でも始まるか、」
怪異…空狐がひじ掛けに寝そべり、ギロリと睨みを効かせた目がこちらを向く。
空「そんな日に祓い屋がわっちの膝元で何を嗅ぎまわっておったのか…たっぷり聞かせてもらうぞ」
妖狐は卑しく笑った。
・
・
in主
主「大丈夫かなぁ」
厨「おや、気になるのかい」
主「聞こえてたか」
目を合わせて、お互い、にこりと笑う。
源くんを心配していたらポツリとこぼれていたらしい。
ここは大厨房、宴会で出す料理の大半はここで作られる。
主「それにしても、おばあちゃんは毎年コレをやっていたのか…」
目の前に運ばれてくる空き皿の山を見る。
厨「これでも今年は少ない方だ。
キヨさんに来てもらっていた頃はおちおちと話もしてられんかったし、仕込みから一週間もかけ取ったからね。」
主「ひぇ」
厨長の狐のおじいちゃんの言葉に戦慄する。
厨「まぁ、他所の怪異達との交流会やし、ここぞとばかりに盛り上げてご機嫌を取る必要があるんよ」
主「怪異も大変だね、」
・
厨「それにしても、今年はキヨさんの体調が悪ぅなってこれんと聞いたときはどうしようかと思ったが、Aちゃんが来てくれて助かったなぁ
学校帰りに三日前から悪いねぇ」
人型に化けた厨長が大鍋を木べらで混ぜながら話しかけてくる。
主「ううん、大丈夫だよ。
おばあちゃんも歳だし、こんなこともあるって」
足りなくなった飾り用の材料を切りながら答える。
頭の中にチラつくのは夏祭りに誘ってくれた八尋さん。
ヤコちゃんは気にするなと言ってくれたけど、やっぱり申し訳なくなる。
厨「それにしても、Aちゃんが彼氏を連れてくるなんてなぁ…」
しみじみしたような声が耳に入ってくる。
主「別に、彼氏じゃないよ？」
すぐさま訂正すると厨長は神妙そうにこっちを見てきた。
厨「おや、仲がよさそうだからてっきり…」
主「向こうは祓い屋だよ。
私は怪異と仲いいし、人間と怪異が一緒にいるのが気に入らないから話しかけてくるだけだよ。」
・
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minimum(プロフ) - ここで終わるの、気になりすぎます。とっても面白かったです！こんな夢中になるような作品に出会えて嬉しいです。ありがとうございます。続き、期待してても良いですか！？ (4月4日 20時) (
レス) @page33 id: 2677f851e2 (このIDを非表示/違反報告)
じゃがりこって美味しいですよね - あばば…終わってしまった……しかも2年前だと？！？このコメが届いたら嬉しいのですがね…応援しております。まじで最高です🥹🥹🥹 (4月1日 23時) (レス) @page33 id: f91a4d9a84 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 夢小説だと思えないくらいの濃い話をありがとうございます！！輝くんと夢主さんが幸せになれますように！！ (2月26日 21時) (レス) @page33 id: f39889db93 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 最新待ってます‼︎ (8月2日 8時) (レス) @page33 id: 8da118ebe3 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 終わり⁉︎終わりなんですか⁉︎そんな、、、続きが気になりすぎる、、、、 (2023年1月3日 17時) (レス) @page33 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2020年6月7日 16時
