＊２１＊ side N ページ21
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Aちゃんはそこまで話すと俯いた
そして暫く、…沈黙が続く
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和「…Aちゃん？泣きたかったら、我慢しなくていいんだよ？」
「…、」
和「……」
「……」
和「……」
「…や、です」
和「…え(笑)？」
「…人前で泣くの、…やなんです」
和「…、どうして？」
「…だって、男の人の前で泣くのって、なんかズルくないですか？」
和「…涙は、女の武器的なこと？」
「…はい。だって泣かれたら、優しくしなきゃって思うじゃないですか」
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ようやく顔を上げたAちゃんの目にはもう涙の影もなく
瞬時に涙をひっこめるこの術を手に入れるまで
彼女は何百回とひとりで泣き続けたんだろうとぼんやり考えた。
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Aちゃんはふーっと深く息を吐き出すと、また話し始めた。
「…彼、私が働いてるような施設で育った人なんです」
「小さい頃に事故で両親を亡くしてて…、
一人っ子で兄弟もいなかったから、本当に天涯孤独で…」
そこまで話すと、Aちゃんはまた慌てて俯いた。
また涙が込み上げてきたのかもしれない。
俺は敢えて何も声をかけずに、彼女のペースで話し出すのを待った。
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「…、だから…」
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「…私が、…彼のことを忘れちゃったら…
この世で彼のことを覚えてる人は…、…誰も、いなくなっちゃう…」
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俯いたまま
絞り出すような声で…
Aちゃんは、そうぽつりと呟いた。
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ハルキ(プロフ) - きょんきょんさん» きょんきょんさん、わざわざお越しいただきありがとうございます(*´ω｀)拙い処女作ですが、よろしければお読みください。いま続編を書いてるんですが、絶賛スランプ中ですよ(´▽｀)ｱﾊﾊ こんなしょうもない作者ですが、これからもよろしくお願いします☆ (2013年9月15日 11時) (
レス) id: bbd4c8a750 (このIDを非表示/違反報告)
きょんきょん(プロフ) - ハルキさん。「GLORY DAYS」のきょんきょんです。さっそく来ちゃいました♪と思ったら、くっぴー師匠に先越されてました(^^;) まだ途中までですが、とても読みごたえのあるお話ですね。ゆっくり読ませていただきますね〜♪これからもヨロシクです(^^) (2013年9月15日 10時) (レス) id: f5293e6b5d (このIDを非表示/違反報告)
くっぴー(プロフ) - 初めましてハルキさん♪お話読まさせて頂きました‥と言ってもまだ途中までなのですが^^;智くんがまだ自分の気持ちに気が付かずﾆﾉがしゃしゃり出てきた所(笑)まで一気読みしました。自然な文体に引き込まれるようです。最後まで読んでまたコメントさせて頂きますね！ (2013年9月15日 2時) (レス) id: 72a40c7b80 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます。初めてコメントいただいて、感謝感激です。いちばん最初って、勇気いりましたよね？本当に嬉しいです。初心者なのでよく仕組みがわかってないのですが、ほぼ毎日更新してますので、よかったら覗いてくださいね。 (2013年8月31日 15時) (レス) id: bbd4c8a750 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - もう…素敵です！しか言えません。 更新楽しみにしてます。 (2013年8月31日 14時) (携帯から) (レス) id: c4ce4123b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルキ
| 作成日時：2013年8月7日 2時
