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我ながら思い切ったことを言ったと思う。深夜帯のコンビニバイト、治安の理由でシフトに入れなくなりそうな彼女に、送りますだなんて、普通に俺が不審者では無いのか。言った後に思う。
慌てて取り消そうとするけれど、佐藤さんは「いいんですかっ！」とすごい勢いで聞いてきた。いつもはビニールカーテン越しの彼女の顔がかなり近くて思わず後ずさる。
「佐藤さんがよければ」
「私はすごく有難いですけど……」
「普通に俺の方が不審者っぽいですよね」
「え」
俺の言葉に佐藤さんはぴたっと止まって首をぶんぶん振る。「そういう意味では無いです」と慌てて否定する彼女に、思わず笑ってしまう。「そんなに長い付き合いでは無いですけど、清川さんは信頼出来る人だと思ってます」と佐藤さんは照れくさそうに言った。
他意は無い。無いものの、普通に可愛らしくて胸の奥がじんわり熱くなり、「相手は大学生。俺はおっさん」と心で呪文を唱えてその熱を打ち消した。
「それじゃあ、お願いしてもいいですか？無理な日は教えてください。清川さんの予定の方を優先してください」
「はい、わかりました」
「よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
お互いに深深と頭を下げる様子がなんだかおもしろい。佐藤さんは、「うちこっちの方なんですけど、遠回りじゃないですか？」と聞きながら歩き始めた。
いつもはコンビニ店員さんの制服を着て、業務をこなしてる彼女が、私服で俺の隣を歩いているのがものすごく不思議だ。佐藤さんの家の方向は、俺の家とは逆方向だったけれど、「遠回りじゃないですよ」と笑って言った。遠回りだと言ったら、彼女の人柄的に多分、また俺の提案を渋るだろうから。
「あの、清川さん」
「はい」
「私、まだ大学生だし、清川さんの方が年上ですから、敬語じゃなくていいです」
「……」
「お客様の時はあれですけど、こうして普通に歩いてるのに清川さんも腰が低いとそわそわします」
うっしーに1度言われた「店員さんに腰が低すぎる」と言う言葉。確実に年下の佐藤さんと少し仲良くなってから話す時も、気遣いだと思って敬語で話してきたけれど、それで彼女が困るなら。
俺は、ふわふわと白い息を吐きながら「わかった」と頷いた。違和感だ。かなり。
「変な感じですね」
「ですね……あ……だね」
俺の言葉に佐藤さんは楽しそうに笑った。
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして！ありがとうございます(；＿；)♡これからも宜しくお願いします〜！！ (2022年8月28日 21時) (
レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています！応援してます！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして！そんなふうに言っていただけて嬉しいです(；；)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです！ぼちぼち頑張ります〜！ (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…！とっても素敵なお話をありがとうございます！！これからも主さんのペースで更新応援しております〜！！ (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：parumu | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/parumu_u_62
作成日時：2022年4月23日 16時
