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奥で大学の課題をしている私にも聞こえる程、大きな山本の欠伸。

時給半分出すから、シフトに入っていないけれど山本と一緒にいてやってくれと店長に頼まれたので、取り敢えず居座って、働くことなく山本の監視をすることで時給の半分を得ている。





「いらっしゃいませ〜」





間伸びした声。苦笑いしながらカタカタ打ち続けていると、ぶつんとパソコンの画面がブラックアウトした。「え」と絶句する。充電器を刺して触っていたから電池が無くなる訳がない。





「壊れた……?」





これ、いくらしたと思っているのと絶望しながら、こっそりと店頭に出る。相変わらず眠そうにレジに立っている山本の制服の裾を引っ張った。





「……なんすか?」
「山本パソコン詳しい?」
「人並みだと思いますけど」
「壊れちゃったかもしれなくて、私機械からっきしダメでさ……見てくれない?」





山本は珍しく私に頼られたことが嬉しいらしく、「任せてください」と奥に入って行く。代わりに店頭に立ちながら小さく溜息を吐いた。





「お願いします」
「あ、いらっしゃいませ」
「こんばんは」





籠が置かれて顔を上げると、清川さんが頭を下げた。少しだけ顔が赤い気がする。籠の中のポカリやヘパリーゼ等のラインナップに、飲み会終わりなのだなと察してマスクの奥で小さく笑った。





「いつも買っていかれるカレー、食べてみました」
「……え、あ、アレ、美味いですよね」
「はい。でも量が多くて」
「女性には多いかもですね」





ほろ酔いなのか、いつもより少し笑顔が多い清川さんが可愛い。今度主婦のバイトの皆さんに教えてあげようと思いながらレジを通して行く。
会計を済ませてお釣りを渡そうとした時、後ろの扉が開いて「無理っす!」と山本が出てきた。





「先輩何年前のパソコンなんすかあれ!……あ、らっしゃーせー……」





清川さんに気がついて、苦笑いで挨拶する彼に清川さんは「どうも……」と挨拶をした。本当に優しい。お釣りを渡すと「ありがとうございました」と見送った。





「お願い山本〜!日付変わるまでのレポートがあの中に……」
「いや、もう20分もないじゃないっすか」
「だから焦ってるんだよ」
「俺無理っすよあれ、古すぎてどうしたら良いか」
「あの」





こそこそ言い合う私たちに声が飛んでくる。いつの間に戻ってきていたのか、清川さんが私と山本の方を見て立っている。



「俺、ちょっとPC詳しいので、見ましょうか」



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作品ジャンル:恋愛
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parumu(プロフ) - かえる。さん» はじめまして!ありがとうございます(;_;)♡これからも宜しくお願いします〜!! (2022年8月28日 21時) (レス) @page38 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
かえる。(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しく読ませてもらっています!応援してます! (2022年8月28日 21時) (レス) id: 06d9623eb5 (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - いぬU・x・Uさん» はじめまして!そんなふうに言っていただけて嬉しいです(;;)まだ何も起きていない平和なお話なのですが、楽しく読んでいただけると嬉しいです!ぼちぼち頑張ります〜! (2022年8月28日 21時) (レス) id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)
いぬU・x・U(プロフ) - 初コメ失礼します…!とっても素敵なお話をありがとうございます!!これからも主さんのペースで更新応援しております〜!! (2022年8月27日 13時) (レス) @page37 id: b1951e364b (このIDを非表示/違反報告)
parumu(プロフ) - リーフィア推しの【タクト】さん» そうなのです、読んでいただきありがとうございます🥰 (2022年5月24日 20時) (レス) @page29 id: 3fe3b17a70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:parumu | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/parumu_u_62  
作成日時:2022年4月23日 16時

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