【オリジナル】清らかであり、汚れている。 (ページ1)

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目が覚めたら知らない天井ってやつだね、うん。ページ1

僕は天崎雫、元気にゲーマー人生を送っていたが爺さんになって大病を患い、天涯孤独のまま僕の人生は幕を下ろす。
そして今、僕は会社のビル､､､それも社長室のような場所にいた。
黒い革のソファーに高級感漂う木製の机。
「はぁっっ！？何で？僕は確かに､､､いや、それよりここは何処？」一瞬パニックに陥るも生前(？)飛ぶ様に売れていた小説や漫画、アニメを思い出す。テンプレでいくと走馬灯、異世界、死後の国の会社っぽい何か、が大体だろう。深呼吸をし、人がいないか確認する。
そして振り返ると、これまた随分と重厚感のある両開きの扉が。
ワックスも非常に丁寧に塗られていて、思わず触れたくなったが、嫌な予感がして僕は後退した。
「こーんにっちはー！！」元気な声と同時にとんでもない勢いで開け放たれた扉。
当たっていたらひとたまりも無かっただろう。
背筋が凍る思いをした僕の前に現れたのはとても小柄な女性。
100センチあるか無いか位の背丈だが、見た目は20代くらいのお姉さんだ。
何というか、新卒の人の見た目をそのままに、縮尺を変えたような。
「初めまして、私ユーフラテスと申します。天崎様でお間違い無いでしょうか。私は今回、選ばれし魂の天崎様に弊社の説明をさせて頂く者です。数十分ほどお時間頂きますが、質問等ありましたら二時間程度であれば問題ありませんので、遠慮なくどうぞ。」呆然と立ち尽くす僕にお辞儀をして名刺を渡してきたユーフラテスさん。
喋り方、マナーブックにある礼儀作法、名刺、全てが完全に日本のものだった。
とりあえず僕も同じように丁寧に返す事にした。
初対面だし、外回りや営業のような雰囲気があったからだ。
「初めまして、天崎雫です。､､､あの、始めに聞きたい事があるのですが、よろしいですか？」
「はい、此方でお答え出来る範囲であればいくらでも。」
「では、まず此処は何処なのか、僕は今どう言った状態なのか、選ばれし魂とは何か、を説明して頂けないでしょうか？」まず、これらが分からなければ下手な出方をして失敗しかねない。
これが夢か現かも曖昧な今、僕は気合を入れて向かわなければならないんだ。
でも、やっぱりちょっとだけ不安かも知れないなぁ､､､

つづく