踏み台の恋愛 □shaorn ページ5
またこの季節がやってきた。
卒業の季節。
外に出て各々写真を撮っている卒業生達は、とても輝いているように見える。
「シャオロン先生とお別れなんて寂しいです…」
「シャオロン先生ぇ〜！野球部で写真撮りましょう！」
俺は人気者か。
散々振り回されたあと、一人の卒業生に声をかけられた。
彼女の名は、須田A。
彼女はとても成績優秀な生徒だった。
コイツも無事大学に合格したんだ。
良かったな。
彼女は、俺の好きな子だった。
教師としてとんでもない感情を抱いてしまったわけで、誰にも言わず閉じ込めてきた。
『シャオロン先生、これ、お手紙どうぞ！』
「ん、あんがと」
「シャオロン先生へ」と書かれた白い封筒。
相変わらずAは綺麗な字やなぁ。
『あの、これでお別れ…なので……』
俺はしばらく渡された手紙を見ていたが、相手から何も聞こえなくなったのを不思議に思って彼女のほうを向いた。
彼女は、下唇を噛んで泣いていた。
きっと堪えたいんだろう。それでも止まることを知らない涙はぽたぽたと落ちていき、目の周りが赤くなっていく。
少しだけ鼻をすすって手の甲で涙を拭き取るA。
かわええなぁなんて思っても口には出せない。
「A、おめでとう」
『せんせっ…、今まで、本当にありがとうございました…っ、』
うんうん、と頷きながら、Aが差し出してきた手を握る。
そして、お別れの時。
その後ろ姿を見送るなか、本当にこれで良かったんかなぁ、なんて迷ったりした。
『シャオロン先生！！！！』
顔を上げると、背中を見せていたはずのAがこちらを向いて立ち止まっていた。
.
.
『私、シャオロン先生のこと、ずっと好きでした！！』
そう、叫んだ。
「……っ…」
幸い、周りは誰も気づかなくて、聴こえてたのは俺だけだった。
内心嬉しくてたまらなかった。
俺は今すぐにも彼女を抱きしめたかった。
だけど、それは叶わない。
言いかけた本音を飲み込んで、嘘を出した。
.
「冗談きついで、A！！
卒業、ほんまにおめでとうな！！！」
.
彼女の歪んだ顔が目に焼き付いて離れなくて、胸の奥が痛んだ。
でも、これで良かったんだ。
.
俺は、彼女の、「未来の踏み台」でしか、なかったんだから。
まだ秘密だよ □eml→←変わってくれない絆 □knsmサイド
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如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» いえいえ！こちらこそレスを返していただけるなんて…恐悦至極です… (2017年12月7日 16時) (
レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» なんと…とても有難いです！信者だなんて…嬉しいです〜！今後もぼちぼちですがおすまんは書いていくと思うので、そのときはよろしくお願いしますね！笑 (2017年12月6日 22時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» 前作から見ております清香さん信者でございます…オスマン先生大好きなのでありがとうございます！ (2017年12月6日 21時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» ありがとうございます…！学パロのおすまんは大好物なので書きました← 頑張らせていただきますね…！ (2017年12月6日 20時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - オスマン先生ー！大好きです！これからも頑張ってください！ (2017年12月6日 18時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清香-きよか- | 作者ホームページ：http://twitter.com/kiyoka_uratsuku/
作成日時：2017年11月22日 21時
