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会場の少し外に出て、二人きりになった。
Aは肩だしの綺麗なドレスを身に纏っていて、寒そうだったから、俺が着ていた上着を羽織らせた。
「ここに座ろ」
会場のそばにあったベンチに二人で腰掛けた。
Aは、あの時のこと、まだ覚えてんのかな。
俺がAを振った、あの時のことを。
覚えててほしい思いでいっぱいだった。
だって、もう今は、俺は『踏み台』じゃない。
立派な、一人の『男性』なのだから。
「……A、あれから彼氏はできたんか」
『うわっ、いきなりその質問ですか、再会早々失礼な先生ですね』
「あはは、すまん、でも気になったから」
『シャオロン先生らしいですけど。
彼氏はいません。大学の生活も就職してからもそんな暇なかったですし。』
若干口を尖らせながらも答えてくれる。
そうか、彼氏はいないんかあ。
『先生はどうなんです？』
「ん？俺？」
俺は、濁らせたまま、Aに左手を見せた。
.
.
俺の左手の薬指には、指輪がはめられていた。
それを見て、一瞬Aは落胆したような表情を見せたが、すぐ笑顔に変わった。
『信じられへん、シャオロン先生に奥さんとか』
「バカにすんなよ？」
明るい雰囲気のまま、俺達は思い出話に花を咲かせた。
俺とAが先生と生徒の立場だった時のこと。
高校卒業後のAの多忙さ。
俺の多忙さ。
今の仕事の状況。
気づけば、話し出してから40分も経っていた。
.
「………なぁA。」
『ん？なんですか？』
.
.
.
.
「………指輪、嘘やで。」
『……え？』
俺は、あっさりと指輪を外す。
「騙されてやんの。俺、奥さんどころか、彼女もおらんし。」
そう言うと、Aは理解できない、という顔をした。
.
「………あの時、振ってごめんな」
Aが悲しげな表情をする。
『いいんですよ。先生に恋した私が馬鹿でした。』
「ちゃう。
俺も、お前のことが好きやってん。」
『……え…？』
Aは途端に泣き出してしまった。
俺はAを胸で受け止めて、体を包む。
「あの指輪は、予約。
いつか、あの指輪が、お前の左手の薬指にはまるんよ。
……A、
＿＿＿俺と、付き合ってほしい。」
『……っ、もちろん、ですよ…っ！』
Aは、俺の胸元のシャツを強く掴んで、さらに泣き出した。
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如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» いえいえ！こちらこそレスを返していただけるなんて…恐悦至極です… (2017年12月7日 16時) (
レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» なんと…とても有難いです！信者だなんて…嬉しいです〜！今後もぼちぼちですがおすまんは書いていくと思うので、そのときはよろしくお願いしますね！笑 (2017年12月6日 22時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» 前作から見ております清香さん信者でございます…オスマン先生大好きなのでありがとうございます！ (2017年12月6日 21時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» ありがとうございます…！学パロのおすまんは大好物なので書きました← 頑張らせていただきますね…！ (2017年12月6日 20時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - オスマン先生ー！大好きです！これからも頑張ってください！ (2017年12月6日 18時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清香-きよか- | 作者ホームページ：http://twitter.com/kiyoka_uratsuku/
作成日時：2017年11月22日 21時
