誓って □snpi ページ19
真っ白な雪がしんしんと降り積もる中、私は若干後悔しつつも家を出た。
天気も見ずにデートの約束なんてするんじゃなかった。
でも、大好きな彼のためならば仕方ない。今日は今年最後の彼とのデートだし。一緒に年越せないのは残念だけれど。
きっと、彼のこと、待たせてしまっているよな。
.
そこに、彼の姿はなく。
心配になって連絡するものの、メッセージに既読はつかなかった。
『なんで…？』
慌てて周りを見渡す。
どうしよう、少し遅れちゃったから、怒って帰っちゃったのかな。
なんだか自分が情けなくなって、その場に座って泣き出してしまった。
.
「君の待ってる男は来ないよ」
頭上から声をかけられて、涙でぐしゃぐしゃのまま顔を上げた。
そこには、白髪で、冬なのに薄着で、体が細くて、優しい瞳をした男の人が立っていた。
『……え、な、何言ってるの？、君』
「だから、君の彼氏にはここには来うへんよ。」
『じょ、冗談言わないで。君に何が分かるの』
「分かるよ。だって、ずっと見てたんやもん。」
少しだけ寒さとは違う悪寒がした。
この人は危ない人間なのではないか？
もしかしてストーカーだったりする？
逃げなきゃ？
「……俺は、ずっと、君のことを、上から、見てたんだよ。」
『…え、上、から？』
青年は、優しく微笑んだ。
そして、頭上の空を指差した。
「そう。上から。」
何を言っているのかさっぱりだ。
早急にその場を立ち去ろうと思って、即座に立ち上がる。
『ご、ごめん、私、帰るね』
「待って、A」
私の名前を知っていることに更に自分の身の危険を感じる。
しかし逃げようにも、腕を掴まれてしまい、とても振りほどけない。
.
.
「ねぇ、誓ってくれる？
『俺』に、『神様』に。
俺を好きになってくれると。
愛してくれると。
俺は、ずっと君のことが好きだったんだよ。
返事は今じゃなくてええから。
覚悟ができたら、どこででもいい、俺の名を呼んで。
俺は『しんぺい神』。
君を想い、君の幸せを心から願う『神様』。」
そう言って、彼は空気に溶けるように消えていった。
思わず腰が抜ける。
なんとなく頭で理解できたのは、
彼氏に捨てられてしまったことと、
神様に心を救われてしまった、
ということだけだった。
それでも、私の頬は、新しい涙で濡れていた。
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如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» いえいえ！こちらこそレスを返していただけるなんて…恐悦至極です… (2017年12月7日 16時) (
レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» なんと…とても有難いです！信者だなんて…嬉しいです〜！今後もぼちぼちですがおすまんは書いていくと思うので、そのときはよろしくお願いしますね！笑 (2017年12月6日 22時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - 清香-きよか-@リツさん» 前作から見ております清香さん信者でございます…オスマン先生大好きなのでありがとうございます！ (2017年12月6日 21時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-@リツ(プロフ) - 如音 梨音さん» ありがとうございます…！学パロのおすまんは大好物なので書きました← 頑張らせていただきますね…！ (2017年12月6日 20時) (レス) id: 133be5b033 (このIDを非表示/違反報告)
如音 梨音(プロフ) - オスマン先生ー！大好きです！これからも頑張ってください！ (2017年12月6日 18時) (レス) id: 41af6f969f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：清香-きよか- | 作者ホームページ：http://twitter.com/kiyoka_uratsuku/
作成日時：2017年11月22日 21時
