I want to protect the My Country.[ヒ.ジ.キ] (ページ38)

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thirty eight. ページ38

まずは、この国から出ることだ。

王からの許可状がなければ、関門を通ることはできないらしい。

王は最悪いない。ならば、抜け出すしかない。

でも、俺達は元々商人で、ここの国民ではないし、何よりも「珍しい人達」であるから、

城で大切にされている。

その人達の目を避けて、どうやって脱出しようか…

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「＿＿＿＿＿あ、あの、キヨ様…」

「！！誰だ！」

急に本名で話しかけられ、俺は警戒しながら後ろを振り返った。

もちろん見覚えなどない。

この国のメイドらしく、キャラメル色のショートヘアで、目は緋色だった。

「あの…キヨ様、ですよね…？」

「…それは俺の本当の名前だ。国王と蓮にしか知られていないのに何故…」

「わ、私は…ヒジキ王国にいた者で…！
まぁ…キヨ様は覚えてらっしゃらないでしょうけど…」

「！」

ヒジキの元国民！？だからか…

「私は…国王様に気に入られてメイドになって…
あの…皆さんの会話も運良く盗み聞きしてしまって…本当に申し訳ありません！
でも…あの国王が悪者だったなんて…私……」

そのメイドは、国王の態度の変化に、戸惑っていたようだった。

「…それで、俺に何か？」

それが問題だ。黙っていれば良かったものを。

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.

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「＿＿＿＿＿A様を、助けたい、んです…」

「………え……」

俺は唖然とした。

何故Aを？それに、俺を恐れていたハズなのに？

「び、ビックリしてますよね…
あの、A様は、最初ヒジキ王国に来たときに、同じ地区に住んでいたんです。
それで、その、国王様達に襲撃された時も、黒マントを羽織ったA様に助けていただいて…」

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俺は、耳を疑った。

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「＿＿＿＿＿え…？黒マント……？」