Spy on the Mad Country. [ヒ.ジ.キ]

【調査書44枚目】 ページ44

*Kiyo side*





寝室でヒラと一緒にフジとAを待つ。



「ねぇ、キヨ。」

「あ？」




平穏な沈黙。それをヒラが破った。









.









「………キヨって、Aちゃんのこと……好き？」



いきなり訳わかんないこと言うなよ。

そんな思いとは裏腹に。









.









「あぁ。」





『Yes』の回答が口に出た。



「…そっかぁ。……見てて分かる！」

「！？」

マジかよ…？！

「国王、大臣、遅れた」

「遅いよフj……Aちゃんどうしたの！？」

俺達の目に入ったのは、フジの背中に小さく抱かれたAの姿だった。

ぐったりしていて、顔が青ざめている。

その目からは、涙が流れていて。

「もう先に、寝ちゃったんだ。」

フジは何か言いたげだったが、Aのことのほうが心配で、
フジからAを受け取って、ベッドに寝かせた。









.







.







.







「俺達も、寝よっか。」



ヒラが寂しげに呟いた。

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