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【調査書5枚目】 ページ5

*Fuji side*



今日もまた国に降りる。

ずっと城で政務してたら、気が滅入る。

それに、子供たちとだって遊びたい。

朝は大人がいて、嫌な視線を浴びるけど、それはしょうがないことなんだ。



_____俺が、アイツらを止められないのが悪いから。

執事として、二人の悪い事を止めるのは当然だ。

_____なのに、俺は止められない。

最低だ。これで何人もの罪のない人が死んでいると思ってるんだ。

分かっているのに、動けない。

それな俺が憎たらしくてしょうがなかった。

でも、子供たちは、そんな俺を歓迎してくれて、「遊ぼう」って言ってくれる。

それときだけ、気が休めるんだ。



………だけど、今日はそうにも出来ないらしい。

子供の輪に、キヨが警戒していたAという移住国民が入ってきたから。

「……Aさん、だよね?」

「………はい」

確かに、ここに居住目的で来たような感じはしない目。

目の奥には、俺に対しての警戒心すら感じられる。

………キヨの言う通りっぽいな。

「話があるんだけど。ちょっとこっち来てもらってもいい?」

「分かりました」

Aさんは、大人しく俺の後ろをついてきた。

「……俺はフジ。ここの国の国王直属の執事。

でさ、その国王からの直々の命令なんだ。





今日、城に来てくれない?」

案の定、Aさんは目を丸くしていた。

「………それは、どうしてですか?」

「ヒラが…国王が、君のことちゃんと歓迎したいって言ってるんだ。

これは強制的だから。家に帰って準備しといて。

12時の鐘が鳴ったら、迎えに行くから。」

伝えたいことは伝えた。

それじゃ俺は、子供たちと遊ばせてもらうよ。



何も言わないAさんを野原に置いて、俺は子供たちの元に戻った。

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ココ@ヒラ厨(プロフ) - うん。その方がいいと思う。よろ (2016年9月25日 14時) (レス) id: ea35fa2c7e (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-(プロフ) - ココ@ヒラ厨さん» ん?続編作ったほうがいいの?過去編とか、本当にその後の物語とか (2016年9月19日 8時) (レス) id: 84c3aa1eff (このIDを非表示/違反報告)
ココ@ヒラ厨(プロフ) - あああああああああああああ・・・終わっちゃったよぉ。おもしかっったよお。(泣)本当におつかれ。次回作もぜったい見るね! (2016年9月18日 23時) (レス) id: ea35fa2c7e (このIDを非表示/違反報告)
ココ@ヒラ厨(プロフ) - 返信遅くなったわ。今までしらーっとしててごめんなw今回もおもしろかったよ。がんば (2016年9月17日 10時) (レス) id: ea35fa2c7e (このIDを非表示/違反報告)
清香-きよか-(プロフ) - ココ@ヒラ厨さん» ありがとうございます!!明日は10時過ぎくらいにもうココの家行っちゃうから!!!!!!! (2016年9月10日 17時) (レス) id: 84c3aa1eff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:清香-きよか- | 作者ホームページ:http://なし  
作成日時:2016年8月16日 21時

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