Spy on the Mad Country. [ヒ.ジ.キ]

【調査書38枚目】 ページ38

*Kiyo side*



マジで信じらんねぇ…なんでAが来んだよ…

演技でコイツらの相手してんのに、どうせAにバレてあとで言われそうでめんどくせぇ。

「キヨおにーちゃん！この人、Aおねーちゃんっていうの！」

「……あぁ。知ってるよ」

俺の声色にAの目が丸くなる。

あぁだから嫌だっつってんだよ…！

「えっ！？」

「ユキちゃん、私、キヨお兄ちゃんと知り合いなんだ。」

「そ、そうなんだ…」

Aがキヨお兄ちゃんか。きもちわりぃ。







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＿＿＿＿＿昔は、『キヨくん』って呼んでただろ。







「……？」

一瞬、変な考えが頭をよぎった。

は？昔っていつだよ。コイツとは半年くらい前に出会ったんだぞ。

………どうして？

こんなにも、胸が苦しくてたまらないのは、

思い出さなきゃいけない何かを思い出せずにモヤモヤしてるのは、







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懐かしい声が、俺の心の底から、聴こえてきた。







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「＿＿＿＿＿キヨくん！」

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