本物だった 〜your side〜 ページ7
朝8時に出社し、私は所内にある家事道具を入れた鞄と、依頼内容をプリントアウトして、電車に乗った。
その間、ずっと心臓が脈打った。
気分を落ち着かせるためイヤホンを取り出し、彼らの最新曲を聴こうと思ったけど、もっと緊張しそうだからと別の曲にした。
曲に癒されながら、目的の駅に到着。
しばらく歩いてからキヨが住んでいるマンションの前まで来た。
…本人だとは限らない。そう自分に言い聞かせた。
約束の時間は10時。
現在の時刻は、少し余裕を持って9時50分。
想像通りの大きなマンションだった。
大家族が住めるんじゃないかってくらいの、よくある高層マンション。
周りには公園があったり、近くには大きなスーパーもある。食材はここで買おうとあらかじめマークしておいた。
マンションのセキュリティは万全だった。
オートロックで、ちらっと見えるロビーにはコンシェルジュと警備員がいた。
こちらを警戒するような目線を向けられたので、私は怪しまれないように【レウガ家事代行サービス】と書かれたネックストラップを首から下げた。
エントランスにあるインターホンで部屋番号を押すと、軽快な音が鳴った。数秒の間の後、「はい」と返事がかえってきた。
心臓が大きく高鳴った。声が…動画で見ていた時の声と似ていたからだ。
咳払いを一つし、私は名乗った、
『「レウガ家事代行サービス」から参りましたAと申します。本日はよろしくお願いします』
「ほーい！」
と言った後、機械音が鳴ると同時に、エントランスの自動ドアが開いた。
自動ドアを潜ってひとまず、コンシェルジュがいる受付に向かい、名刺を渡して挨拶した。
事情を説明した後、コンシェルジュの女性は作り笑顔で、エレベーターの場所を教えてくれた。
大理石の床とシャンデリアのあるロビーは、清潔感と高級感で溢れており、一体家賃はいくらくらいするのだろうかと、浅はかな考えを巡らせた。
エレベーターに乗り込んだ後、ふと先ほどの返事の仕方に思わず笑みが漏れた。
「ほーい！」って…w
部屋番号から推測する階のボタンを押した。
静かに、しかし高速に上っていくエレベーターの重力と共に、また心臓が高鳴り出した。
本人ではなく、単に声が似ている人なのかもしれない。
よく見掛けるもの。似ている人……。私情は捨てなきゃ。
長い廊下を通り、部屋番号の部屋の前に立ってチャイムを押すと、すぐに扉が開いた。
実写動画や画像で見た、本物のキヨがそこにいた。
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いと(プロフ) - 美李菜さん» 美李菜様、コメントありがとうございます！ キュンキュンしてくれて嬉しいです（？）続き、いつになるかは分かりませんが、折を見て書きたいと思います。最俺部分も書きたいなとは思っていますし、【レウガ】をまだ辞めてはいないのでね（笑）ありがとうございました！ (7月30日 8時) (
レス) id: 859fd3194a (このIDを非表示/違反報告)
美李菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！キュンキュンしました！良かったら続きを書いてください！楽しみにしてます！ (7月29日 22時) (レス) @page50 id: 837e5cee0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年6月8日 10時
