散歩 〜your side 〜 ページ45
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「もしAさんがよければ、散歩して帰りませんか？」
そう照れながら聞いてきたキヨさんのお誘いが私は嬉しかった。今日は18時までの約束だったので、私は快く受け入れた。するとキヨは「よかったです！」と満面の笑みで応えた。
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最俺の皆さんと別れて、私たちはエレベーターに乗り込んだ。
『わざわざ、レンタカーを借りてくれたんですか？』
フジさんに渡した鍵は車のキーだった。ふと私が訊ねると、キヨは頬をポリポリとかきながら照れくさそうに言った、
「家からここまで遠いですし、忙しい中、歩いていくのも申し訳ないので借りちゃいました。あ、もしかしてこの後予定とかあったりします？ 今から鍵取り返しに…」
慌ててエレベーターのボタンを押し直そうとするキヨの手を私は掴んだ。初めて触れてしまい、お互い気まずくなりながら一歩ずつ離れた。
『大丈夫ですよ？ 散歩、好きなので』
「ほんと！？ はぁ、よかったぁ」
キヨの目がキラキラと輝いた。
最俺ハウスを訪れる前の車内で、キヨは場を和ませようと頑張って話をしてると勝手に感じていたが、間違いじゃなさそうだった。
並んで歩きながら、キヨは楽しそうに話をしてくれた。
趣味のサッカーや、お友達とのエピソード、最近買った洋服のことなど。
その都度、私にも話を振ってくれて、応える度に打つ相槌が優しかった。
ふと、話の流れで、私が作った料理の話になった、
「そういえば、この間のほうれん草のお浸しなんですけど──」
『…はい』
え、もしかして傷んでたかな？ と、私は不安になった。
「すっごく美味しくて、3日で食べきっちゃいました」
『そ、そんなにですか！？ ありがとうございます。また今度作りますね？』
「お、やった！ 嬉しい。あれって、Aさんのレシピなんですか？」
『母のレシピなんです』
「お母さんの？」
『はい。いつも食卓に並んでて、20歳の時に教わったんです。どうやら祖母から受け継いだらしくって、私にとって家庭の味なんです」
キヨは感心したように「ほお〜！」と声を上げた。
「だから、懐かしい味がしたんだ！ ──またお願いします」
キヨは歩きながら軽く頭を下げた。
また依頼してくれると知って嬉しくなったし、初めて料理を褒めてくれて心が温かくなった。
そして、時間はあっという間に過ぎ、キヨの自宅マンションに着いた。
『(もっと散歩していたかったな)』
不覚にも心の中で呟いた。
帰宅 〜ky side 〜→←確信的嫉妬 〜ky side 〜
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いと(プロフ) - 美李菜さん» 美李菜様、コメントありがとうございます！ キュンキュンしてくれて嬉しいです（？）続き、いつになるかは分かりませんが、折を見て書きたいと思います。最俺部分も書きたいなとは思っていますし、【レウガ】をまだ辞めてはいないのでね（笑）ありがとうございました！ (7月30日 8時) (
レス) id: 859fd3194a (このIDを非表示/違反報告)
美李菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！キュンキュンしました！良かったら続きを書いてください！楽しみにしてます！ (7月29日 22時) (レス) @page50 id: 837e5cee0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年6月8日 10時
