確信的嫉妬 〜ky side 〜 ページ44
真剣にゲームする姿を、俺はまじまじと横で見ていた。彼女は俺の視線なんか気にも留めず、体を斜めに動かしながら、レースに集中している。
『ゲームをあまりしない』と言いながら、とても上手だった。
けど、だんだん見ていると、思考がおかしくなり、彼女を夢中にさせているマ〇カーに妬いてしまいそうになった。こーすけたちと楽しそうにしている事に関しては、特に気にしてなかった。
俺がAさんに気があるってことはこいつらに勘付かれているからだ。
ただ一人、あいつだけは忘れているようだけどな。
俺はラーヒーをちらっと見た、相変わらず下手くそで、フンっと鼻で笑った。
その時Aさんと目が合った。ちょうどレースが終わったようだ。
「ん？」と訊くと、
『私…なんかおかしかったですか…？』
不安そうに眉をひそめて訊く彼女がとても可愛くて、抱き締めたくなった。ただでさえ、ソファで隣に座っていて近いのにそんな顔をされちゃ溜まったものじゃない。
俺は何故か敬語で応えた。見破られそうで怖かったからだ。
「全然、全然。上手っすよ」
『はぁ〜よかったぁ！』
胸に手を当て、安心したように笑うと、テレビ画面に向き直った。今度はテレビ相手に嫉妬した。
後でコンセント抜いてやろうかな。
「ホント筋がいいですよ、Aさん！ マジでゲームした事ないんですかぁ？」
こーすけが訊いた。
『Switchは初めてです』
Aさんが顔の前で手を振った。耳が赤くなっている。
「操作が慣れてる人のだったっしょ」
「僕より上手だったよ！ また一緒に遊ぼうね！」
フジとラーヒーが揃って誉めそやした。Aさんは自身を煽ぎながら恥ずかしそうに『ありがとうございました。またしましょう！』と言った。今にも溶けちゃいそうだった。
─────────────────
そろそろ時間になるので、俺達は帰り支度をした。
「また来てねー！」とラーヒーがAさんにハグして来そうになったのを俺は、頭を抑えて阻止し、身体を抱えてソファに投げ飛ばした。
Aさんはフフッと笑って挨拶をした。玄関に出ようとした時、ふと思い出した。
「あ、フジ！」
「うん？」
「これ、返しておいて！」
俺はフジに鍵を投げた。それをキャッチした後、ビックリした顔をした。
「へ…？ お前車で来たん！？」
「じゃあの〜！ お疲れちゃん！」
帰り支度する前、Aさんに提案した「散歩して帰りませんか」と。
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いと(プロフ) - 美李菜さん» 美李菜様、コメントありがとうございます！ キュンキュンしてくれて嬉しいです（？）続き、いつになるかは分かりませんが、折を見て書きたいと思います。最俺部分も書きたいなとは思っていますし、【レウガ】をまだ辞めてはいないのでね（笑）ありがとうございました！ (7月30日 8時) (
レス) id: 859fd3194a (このIDを非表示/違反報告)
美李菜(プロフ) - 完結おめでとうございます！キュンキュンしました！良かったら続きを書いてください！楽しみにしてます！ (7月29日 22時) (レス) @page50 id: 837e5cee0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと | 作成日時：2023年6月8日 10時
