[ky]猫の猫3

何してんだ？ ページ5

キヨside
打ち合わせを終えスマホを見ると、Aちゃんからメッセージが届いていた。


A「これから帰るね。何食べたい？」


今日は何の気分だろ。
焼肉食べたいな〜。
Aちゃんとあまり外食したことないし、いつも作ってくれるから、今日は焼肉に連れて行こう。


キ「今日さ、焼肉行かね？」

A「いいよ〜」

キ「今どこ？」

A「少し遠い場所まで来てるから、あと1時間ぐらいはかかるかな」


焦るスタンプと一緒に送られてきたメッセージ。
1時間ぐらい掛かる場所にいるって何してんだ？
違う違う。疑わないって決めたから。


キ「わかった」

キ「家で待ってるね」

A「うん！私も荷物起きたいし、ちょっと待っててね」


荷物？紙袋を持ってたな。
なんか作ってんのか？
聞かない方がいいのか、聞いてもいいのか。
めちゃくちゃ気になる。







本当に1時間ほどすると玄関の扉が開いた。


A「ただいま〜！」

キ「おかえり。」

A「もう1日だけ行くことになった。明日バイトだから、明後日に行ってくるね。」

キ「また行くの？」

A「うん。後ちょっとなの。」

キ「何してんの？」

A「……まだ言えないかな〜。」


そう言って部屋に入ってしまった。
まだ言えない…。
益々わからない。
いつかわかるのか？


A「焼肉行こ！」

キ「お、おう。」


気になってちょっとぎこちない俺に気づいてる素振りは無く、Aちゃんはルンルンしている。






A「焼肉、初めてかも。」

キ「まじ？俺焼くから、Aちゃんはいっぱい食べな。」

A「なんか悪いよ。キヨくんの方がいっぱい食べるし、私焼くからさ。」

キ「いいの。はい、Aちゃんは食べる！冷麺とかビビンバとかサイド系も頼んでいいからね。」


俺は一通りお肉を注文する。
ドリンクの欄にしてAちゃんにタブレットを渡す。


A「ミルクティーにしよっと。キヨくんはお茶？」

キ「正解。お茶頼んどいてー。」

A「何となくいつも見てるから、こういうお店でもお茶かなって思ったら当たってた笑」

キ「さすが彼女じゃん笑」

A「でしょー？笑」


俺の彼女はさすがなんだよ。
よく見てくれてるし、大体の把握もしてくれてると思う。
苦手なもん食べさせてきたりもするけど。
焼肉を食べる頃にはAちゃんが今日何をしていたかなんて、すっかり気にならなくなっていた。

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