進展したい ページ22
Aside
「それとも私?」なんて言えるはずもなく、「それともゲームしますか?」って言ってしまった。
キヨさんは「知ってる流れと違う」と笑っていたけど。
キ「…あのさ、レトさんになんか言われた?」
A「えっ?」
向かい合ってご飯を食べていると、キヨさんが目線を外しながら尋ねてくる。
これは正直に言った方がいいの…かな?
A「電話、かかってきて。なんで、キヨくんが週に何回も俺ん家にいるんだって。」
キ「まじでそれはごめん。」
A「私はあまり気にしてなかったんですけど、最近バイトに迎えに来てくれなくて、帰って来てもいないことが多いから、確かにちょっと寂しいなって思ったぐらいで。」
キヨさんにこんなことを言うのはワガママなのかもしれない。
でも、やっぱり寂しいし、キヨさんがいる家に帰って来たい。
キ「……俺さ、Aちゃんと2人でいたら、何するかわかんねぇ。いろいろしたいんだよ、ハグとか…キスとか…その先とか。でも大切にしたいから、手出さないように家にいなかった。」
ハグ、キス、その先。
キヨさんも「したい」と思っている。
私も、キヨさんとならと思っている。
同じ気持ちだけど、お互い踏み出せないでいたんだ。
キ「だけど、逆にそれで寂しい思いさせてたのは申し訳ない。ごめん。」
しゅんっと肩をすくめる。
本当の猫のように、いつも大きい体が小さく見えた。
A「これからは家にいてください。キヨさんがいる家に帰ってきたいので!それと、キヨさんが私と同じ気持ちでいてくれて嬉しいかったです。私も…ハグとか……キスとか、キヨさんとならしたいです。」
キ「これからは家にいます、ほんとごめん!……じゃあさ、まずは『キヨさん』じゃなくて『キヨ』って呼んでよ。あとさ!敬語禁止にしよ!」
A「さすがに『キヨ』は無理です!!『キヨくん』で勘弁してください!!」
キ「それでいいけど、敬語は禁止だって!」
A「わ、わかった…。」
キ「よし。」
『キヨくん』呼びに変わったのと、敬語禁止になった。
少しは進展したのかな?
わからないけど、私たちは私たちのペースで進展していければいいかなと思えた夜だった。
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えぬ(プロフ) - RX-00さん» 最初から読んでくださってありがとうございます!会話部分は勢いで書いていて、私の中のキヨくんの叫びが出ちゃいました笑 これからも楽しんで頂けるように書いていきますので、ぜひ、よろしくお願いします🙇♀️ (2022年7月20日 16時) (レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
RX-00(プロフ) - 初めまして。パート1から読んでます。キヨくんの発言する言葉ひとつひとつがキヨくんの声で脳内再生されて、毎回笑わせてもらっています!「ガッチさんにときめかないで!」が個人的に大好きです(笑) (2022年7月20日 16時) (レス) @page47 id: d76f713c2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えぬ | 作成日時:2022年6月5日 21時