エプロン ページ25
キヨside
A「これ付けて!」
渡されたのは赤いチェック柄のエプロン。
A「じゃーん!私と色違い〜!」
キ「緑チェックじゃん。似合ってる。」
A「へへ。キヨくんも似合ってる。可愛い〜。」
キ「可愛いはちげーって笑」
2人で鏡を見ながら言う。
いつの間にエプロンが用意されてたのか。
キ「このエプロンどうしたの?」
A「いつかキヨくんと一緒につけようと思って買っておいたんだ〜。可愛くて一目惚れしちゃった。」
キ「…何それ。やっぱ俺の彼女一番可愛い。」
A「……なんか今日は甘いね。」
耳まで真っ赤にしながらそっぽを向いてしまう。
こういうウブな反応を見るのが好きだ。
それにつられて俺も恥ずかしくなってしまうけど。
キ「照れてんのー?こっち向いてよー?」
A「照れてるから見ないで笑」
そそくさと作る用意を進める。
俺もそこからはあまり何も言わずに、言われたものを出していった。
A「家賃とかの話なんだけど…。」
料理を作っているとボソッとAちゃんから聞こえてきた。
キ「うん。」
A「考えたんだけど、キヨくんは私が家事を全部してることを気にしてるのかなって思って。」
キ「そうだね。」
A「それは私がやりたくてやってる事だから気にしないでね。」
キ「うん。……でも俺はさ、家事全般をやってくれてるから家賃とか食費はその分でもう払ってもらってると思ってんだよね。だから、Aちゃんこそ気にしないで。……あと、出ていくなんて言わないで。」
A「………うん。ごめんね、出ていくなんて言って。」
キ「俺こそごめん。気持ち汲めなくて。」
A「私も全然キヨくんの気持ち汲めなかったから、…お互い様?」
キ「だね笑」
最初の頃なら気を遣って、こういうことも言ってくれなかったAちゃんだけど、ちゃんと気持ちを伝えてくれることに関係が変わったんだなと実感する。お互いプライドもあるし、頑固な部分もあるけど、どんだけ言い合いしても元に戻れる2人でこれからもいたい。
キ「料理したかったのってこの話するため?」
A「それもあるけど、純粋にキヨくんと2人で作りたかったから。」
キ「そか。ありがとう。」
A「何のありがとうなのー?こちらこそ、いつもありがとう。」
俺らなりの話し方で、
それぞれの伝え方で。
これからものんびり進んでいこう。
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えぬ(プロフ) - RX-00さん» 最初から読んでくださってありがとうございます!会話部分は勢いで書いていて、私の中のキヨくんの叫びが出ちゃいました笑 これからも楽しんで頂けるように書いていきますので、ぜひ、よろしくお願いします🙇♀️ (2022年7月20日 16時) (レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
RX-00(プロフ) - 初めまして。パート1から読んでます。キヨくんの発言する言葉ひとつひとつがキヨくんの声で脳内再生されて、毎回笑わせてもらっています!「ガッチさんにときめかないで!」が個人的に大好きです(笑) (2022年7月20日 16時) (レス) @page47 id: d76f713c2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えぬ | 作成日時:2022年6月5日 21時