実写動画 ページ13
キヨside
ご飯を食べ終わると、公園で撮った実写動画の編集を始めた。
Aちゃんは鼻歌を歌いながら食器を洗っている。
またこんな生活に戻れたことが嬉しい。
家にAちゃんがいるだけで、視界が明るくなった感じがする。
相当重症なのかもな、俺。
洗い物が終わったらしく、Aちゃんが俺のそばに寄ってきた。
そのまま隣に座って俺の肩に頭を預けてくる。
キ「ん？どした？」
A「へへ。幸せだなと思って。」
ニコニコと本当に幸せを噛み締めているのがわかる。
行動から言動から全てが可愛くて、俺は頭を抱える。
毎日こんな調子だと狂ってしまいそう。
A「あ、ごめんなさい。編集の邪魔しちゃいました。」
キ「いいよ。邪魔とか思ってないし。むしろ、…居てくれた方がいいかも。」
こんなこと言うのはあまり自分らしくはない。
かなり恥ずかしい。
俺は恥ずかしさを隠すようにパソコンに向き合った。
キ「よし。」
動画をアップロードし、パソコンを閉じる。
ふと横を見ると、Aちゃんは寝息を立てて眠っていた。
この1日、長かったもんな。
いっぱい勇気出して、考えたもんな。
キ「お疲れ様。」
俺はAちゃんを抱えて、自室のベッドに運んだ。
Aちゃんの部屋に勝手に入るのはなんか気が引けて。
布団をかけるともぞもぞと寝返りをうちながら、「…キヨしゃん」と寝言を言う。
俺はそっと髪を撫でる。
キ「おやすみ。」
俺は一言声を掛け、今度はスマホと向き合う。
最俺グループを開くと、ものすごい数のメッセージが来ていた。
こ「おめでとう」
フ「やっとか〜良かった良かった」
ヒ「トレンド入ってるよ」
ヒラが送ってきた画像を見ると、#キヨ彼女 とトレンド入りをしていた。
自分のSNSの方でもコメントがすごい量になっていた。
『キヨ彼女ってまじ！？女性の影なんて感じなかったけど、意味わかんない。』
『キヨくん彼女出来たのファンとして嬉しい！！おめでとう！！！その彼女さん羨ましい！！！』
『彼女って嘘だろって思ったけど、実写動画投稿されててガチだった。こんな面白下ネタ男捕まえたのどこのどいつだ？』
いろんなコメントを読みながら俺も笑ってしまう。
世間から見た俺はだいぶヤバい奴らしい。
アンチのコメントも無いわけじゃないけど、祝ってくれてるコメントが多いことがありがたい。
俺はSNSに「祝ってくれてありがとな！！」とだけ呟いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えぬ(プロフ) - RX-00さん» 最初から読んでくださってありがとうございます！会話部分は勢いで書いていて、私の中のキヨくんの叫びが出ちゃいました笑 これからも楽しんで頂けるように書いていきますので、ぜひ、よろしくお願いします🙇♀️ (2022年7月20日 16時) (
レス) id: 467f387b94 (このIDを非表示/違反報告)
RX-00(プロフ) - 初めまして。パート1から読んでます。キヨくんの発言する言葉ひとつひとつがキヨくんの声で脳内再生されて、毎回笑わせてもらっています！「ガッチさんにときめかないで！」が個人的に大好きです(笑) (2022年7月20日 16時) (レス) @page47 id: d76f713c2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えぬ | 作成日時：2022年6月5日 21時
