124話 ページ1
雨が降っている。
窓外を眺めると、雨の音だけしか聞えないような気がした。
ぼーっと窓を見つめていると、ぽん、と頭に温もりが来た。
「…あ、親治」
「もう少しで部活始まるよ 5限だと暇だね」
そう、今日は6限が自習という名の休み時間だったから、ある意味私のクラスは5限だった。
親治のところは終わった人から帰っていいよ方式だったらしい。
雨は嫌いではない。
私自身が梅雨生まれだからかもしれないけど、どちらかといえば雨が降っている方が落ち着く。
あと、毎年私の誕生日は綺麗な晴れ間を見せてくれるから、だ。
それならいつ振ってくれたって正直かまわない。
雨の神様にはとても感謝している。
なんて考えながら体育館へと歩を進める。
暇だったからもう着替えてるし、ゆるゆると階段を降りていく。
途中つまづいて転けそうになっちゃったけど、まあ誰にも見られてなさそうだしいいかな。
雨は嫌いじゃないけど、アンニュイな気分にはなるよね。
.
「え、今週の土曜ってAの誕生日なん?」
バレーボールを弾ませながら花巻さんが言う。
「そうなんすよ 俺もさっき渡から聞いて」
「てっきり知ってるもんだと思ってたしね」
いや、去年祝ったよ?
うっかり忘れてただけだし。
「んー、俺もお祝いしたいし、なんならバレー部で祝っちゃう!?」
「Aの反応が気になるな」
乗り気になる3年生を横目に、渡に話しかける。
「お前さ、もしかしてこうなるかもしれなかったから言わなかった、とかありえる?」
「そんなことないよ!矢巾じゃあるまいし」
「おいどういう意味だそれ」
なんだかんだであいつの誕生日当日の土曜日の部活、朝からあるからそこで祝うことになった。
まあ多分Aは驚くどころかは?ってなりそうだけど、楽しそうだしまあいっか。
.
桐生A
青葉城西高校2年生
男子バレーボール部マネージャー
最近の悩み→LINEが溜まったら返すのめんどくさくなること
好物→甘いもの 甘すぎるくらいがベスト
そこそこの運動神経
そこそこの学力(英数理特化)
少し綺麗になった顔(メイクを勉強中)
安定の信頼
色んなところで名前が出るある意味有名人
賢二郎と幼馴染み
同級生は大抵みんな仲良し
後輩のみんなともよく話す
リベロ贔屓 同級生贔屓
感情が豊かになった
それと同時に 好き という気持ちの区別について悩んでいる
今まで出会ってきて1番タイプの顔は赤葦くん
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作者名:moi | 作成日時:2018年9月28日 22時