あの日以来の。 ページ17
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簡潔に言おう。
昨日の帰りのせいで私は風邪をひいた。
けどまだ喉が痛いくらいだし、大丈夫だろうと思い学校へと向かった。
皆で練習したダンスも、二人で頑張った絵も。
全部、金賞という結果だった。
今は出店の時間で、それが終われば花火の時間。
いわゆる、ここからは自由なのだ。
フ「A、お疲れ様。」
『フジ君…。私達の絵、金賞とれたね。』
フ「皆喜んでくれたし、大成功だよ。本当にありがとう。」
フジ君が何か言おうとした時、
おーい！とフジ君を呼ぶ声がして。
フ「あ…ごめん、友達だ。」
『いいよ、行って来て。残りの時間楽しもうね。』
フ「…うん、ありがと。」
友達の方へと走って行ったフジ君。
実はこの時、私の身体は密かに悲鳴を上げていた。
空きスペースとなっている生物室に入ると、
レト先生も誰もいなかった。
学祭において生物室は立ち入り禁止だから、当たり前か。
椅子に座り、机に顔を伏せる。
『…帰りたい。』
机の冷たさが気持ちいい。
喉の痛みだけだったのに、
今じゃ身体が怠いし、熱いし、けど寒気もあるし。
もうほぼ終わったからかな、
緊張が解けて気が緩んだからかもしれない。
確実に私の体調は悪化している。
『れとせんせー…』
無性にあの優しい鼻声ボイスが聞きたい。
あの声私は結構好き。
『…だめだ、一回寝よう。』
もう何をするにもやる気がなくなってきた。
一回寝ればスッキリするかもしれない。
そう思い私は目を閉じた。
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目が覚めると、私は生物室にいなかった。
多分ここは、保健室。
『…何で。』
私がそう言った瞬間、勢いよくカーテンが開けられた。
キ「大丈夫か！？」
『！？』
驚いて咳込む私を見て、キヨ先生は背中を摩ってくれる。
ちょっと待って、整理させて。
『なんで…あんたがいんの。』
キ「…レトさん探して生物室入ったら、お前が倒れてるから。」
『…あんたが運んだってこと？そこは…感謝するけど。
私のこと嫌いなんでしょ？もう大丈夫だから、早くこの前の女子とでも校内回ったら。』
キ「…違う。」
『何が違うの。嘘つかないで。』
キ「俺は、」
『早く出てってよ！あんたの顔っ、見たくない！』
痛む喉で必死に叫んだのに。
出て行かなかった先生は、それどころか力強く私を抱きしめた。
私は、先生を突き放せなかった。
いつの間にか腕は先生の背中に回っていた。
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かっちゃん(プロフ) - いやー素晴らしいですね、キヨさんとかレトさんが先生とかいいですね。しかもあんなにフレンドリー主人公ちゃんが羨ましいです。最後まで読んじゃいました。一日で。まだまだキヨさんのファンになって浅いですがよろしくお願いします。あとフォローさせて頂きました。 (2019年8月5日 22時) (
レス) id: 0390fdff66 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか - うわーーー最高ーー！ (2019年5月25日 0時) (レス) id: 396d649605 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - うわーーー最高ーー！ (2019年5月25日 0時) (レス) id: 396d649605 (このIDを非表示/違反報告)
玲愛(プロフ) - SEAN◎さん» よかったです〜！！！ (2019年5月5日 1時) (レス) id: 5be1506abf (このIDを非表示/違反報告)
SEAN◎(プロフ) - 彩花さん» 了解です！わざわざありがとうございます...！ (2019年5月3日 22時) (レス) id: c8750bacb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SEAN◎
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/SEANH1/
作成日時：2019年3月5日 22時
