#てっちゃんの ページ24
A
夢中で走った。
まだ明るい、街の中は沢山の色で溢れているのに私の視界はまっくらだった。
『ドンッ』と、
音が鳴るように人とぶつかり見たことあるペチカがそこにいた。
「てっちゃん……」
「A……」
お互い名前を呼んだかと思ったら、
突然温もりに襲われる。
「て、てっちゃん？？」
こんな所で。
私はいいけど、てっちゃんは人気者なんだから。見られてしまったら悲しむファンもいるのに……でも、離せなかった。
てっちゃんの方が力が強いってのもあったけど、抵抗してない。
この温かさをずっと感じたかったから。
「……A……。」
「てっちゃん……？」
どくどくと鳴る音は、だんだん速まり
私の身体にまで響く。
「俺は泣かせない。」
「……へ？」
「幸せにするし、女関係も切ったし、Aが嫌がることは絶対にしない。」
それは……普通なのでは？
とつい心の中で突っ込んでしまうが、
久しぶりにそんなことを言われて
どうしても頬が緩む。
「……本当に……幸せにしてくれるの？」
「……ほ、保証は出来ないけど、精一杯がんばるつもり。」
「つもりかよ。」
「そこは触れないで……。でも、して見せるから！虫さんには勝たないけど！」
「虫さんには勝たないね。」
「……付き合って欲しい。」
鼻毛でてるのに、なんでこんなにかっこよく見えるんだろう。
「……ばか。」
てっちゃんのばか。
傷ついた弱い女が、優しくされた男に惚れやすいのわかっててやってるんでしょ？
「虫さんのこと好きなままでもいいの？」
「うん、俺のこと好きにさせてみせるから。」
「ふーん、がんば。」
「え、ちょっと、返事は!!」
「いーよ。」
虫さんのばか。
てっちゃんのモノになっちゃうんだからね。
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サカモト(プロフ) - 私は神ださん» 嬉しい言葉を有難うございます！これからも少しづつ更新するので楽しみにしてもらえたら幸いです。 (2020年4月2日 22時) (
レス) id: e78a000e6e (このIDを非表示/違反報告)
私は神だ(プロフ) - 面白い小説だったので評価させて頂きました！更新待ってます！！ (2020年3月28日 17時) (レス) id: 5a7acc2ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：標 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kiyo0630201/
作成日時：2020年3月24日 7時
