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まだ少しがんがんとする頭。
キヨさんが来ると言うから飲んだ頭痛薬も、まだ効いてこない。
貴「…今日はどうされたんですか？」
キ「体調大丈夫なの？」
貴「昨日飲みすぎてしまって…」
キ「ああ、うっしーと？」
貴「はい、絶賛二日酔いです」
ふにゃりと顔を歪めれば、キヨさんが少し険しい顔。
貴「キヨさん…？」
キ「…ごめん」
すらりと腕がのびてきて抱き締められる。
キ「なあ…」
貴「はい、なんでしょうか」
キ「…なんで、拒否んねーの」
貴「え？」
キ「……この前の時は嫌だ嫌だ、つってたじゃん」
貴「それは…」
あのときは、あの人のことが重なって怖くて。
でも、今はどうしてだろう、怖くないとかを通り越して。
貴「…キヨさんは、怖くない、みたい、です」
あれ、そういえば。
貴「………あ」
キ「ん？」
貴「牛沢さんも、怖くなかった、です」
キ「うっしーにもされたんだ」
貴「…多分、昨日、うっすらしか覚えてないんですけど…」
キ「男なら誰でもいーの？」
呆れ顔のキヨさんに腕を離される。
キ「…うっしーとそういうことすんなら、俺のこと家あげたりすんなよ。誤解されんぞ」
なぜか玄関に向かうキヨさん。
貴「…帰るんですか？」
キ「やめた、から。遊ぶの。今日からもうほんとに。だから、お前がうっしーとそういう関係望むなら、俺はお前に手出せねー」
貴「…どういう…」
言い切る前にがちゃりと閉められるドア。
やっと効いてきた頭痛薬なんかじゃ解決できない痛み。
なんでキヨさんは家に来たの？
なんで抱き締めたの？
なんで突然突き放すの？
男なら誰でもいーの？なんて、そんなの、言わなくても伝わると思ってた。
だって、あの人は無理なんだから。
誰でもいいわけなくて。
でも、なんでキヨさんのことを突き放せないかは自分でもわからなくて。
ただ、キヨさんが帰ってしまったドアを見つめて、少ししたら涙が溢れてきて。
そこで初めて、理由がわかった気がして。
貴「…キヨさんだから、いい…のに…」
牛沢さんとは、きちんとしないと。
この気持ちに気付いてしまったから。
牛沢さんの優しさに甘えてたら駄目で。
でも、初めて私を受け入れてくれた人。
輪の中に引っ張ってくれた人。
それなのに、言えないよ。
でも、こんな中途半端じゃ、キヨさんは私のことを見てくれない。
どうしようか。
玄関から動けないまま。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
