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貴「おはようございます」
現場に入ってもまだ人はまばらで。
私はセットのデザインをしたけど、実際に組み立てる訳でもなく、それの監督のように見ている。
持ってきた小物を片隅で作りながら。
「小田ちゃんは相変わらず早いねえ」
セットを組み立てるおじさんに声をかけられる。
なんだかんだ、いっつも同じ現場にいる気がする。
貴「癖なんですよねえ、早く来ちゃうの」
「ま、なんか注文あったらバシバシ言ってね」
こういうところは、アットホームだな、なんて感じる。
呑気に隅っこを陣取りながら、造花をいじる。
どんな形にしよう、ってところはざっくり。
ただ、せっかくだから、気になるような、存在感のあるような。
でも、主役にはなれない、そんな小物。
瞬間接着剤にペンチに、色んなものを使って、小さなブーケにも見える置物のようなものを造り上げる。
これが作りたかったものかはよくわからない。
これ隅っこに置けませんか？って苦笑しながら問えば、小田ちゃんのデザインしたセットなんだから置けるようにしてあるんでしょ！なんて豪快に笑って返される。
やっぱり、ばれてたか。
セットの角、一番隅っこだけは、私の好きなものを置くスペース。
そこにぽんっと置いてくれる。
私がにこりと笑えば、おじさんも嬉しそうに笑ってくれる。
「小田さーん、打ち合わせ始めますんでお願いしまーす」
スタッフさんに呼ばれ、おじさんに一礼してからそちらへ向かう。
挨拶も何もないんだけどな。
私はセットを作るだけ。
確かに他のことも任されてはいるけど…。
スタッフさんに連れていかれた部屋にそのまま続いて入る。
「今日はお願いします。キヨさんにも伝えてありましたが、本日からチャンネルのスタッフとして正式に配属になりました小田さんです。牛沢さんやレトルトさんのチャンネルも受け持ってまして、主にセットデザインを担当してくださいます」
貴「小田と申します。よろしくお願いします」
この人の裏の顔なんて、この前見たばっかだ。
怖いものなんてない。
キ「…あ、ども」
一言の後スマホに目を落とすキヨさん。
呆れた。
私にはその態度でも構わないが、打ち合わせだ、と言って来てくれているスタッフさんに失礼だとは思わないのだろうか。
手慣れている様子のスタッフさんは、そんなキヨさんの様子に動じることもなく、説明を始める。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
