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#牛沢side
車に乗り込めばAさんの横にキヨがすぐさま陣取る。
んだよ、って思いながら、仕方ないからそのキヨの横に。
キヨと話してても、Aさんが入ってくることはないし、ぼーっと外を眺めてるだけ。
彼女の見てる世界はどんな色なんだろうな。
しばらくすればキヨは寝始める。
撮り始めてから眠いとか言われても迷惑だから、しっかり休んどけよ、なんて思いながらそちらを向けば、Aさんも眠りについているようで。
こてんとキヨの肩に頭を預けている。
自然とそうなったとしても、やっぱり目の当たりにはしたくねーもんだな。
牛「…は？」
そのまま視線をおろせば、絡まって繋がる二人の手。
キヨがしっかり握ってる。
こいつなんなの。
遊びの女にこんなことしてたっけ、こいつ。
なんとなくわかってる。
キヨは多分Aさんのこと気になってるし、惚れてるだろう。
でも、キヨがそれに気付こうとしてないから、俺はどうせならそのまま気付かないでいてくれ、って思ってる。
遊びなら他の女でいいだろ、つっても、全然引かなくて、だからやべーな、とは思ってる。
だけど、このままなら、キヨが自分の気持ちに気付くつもりがないなら恋に発展なんてしないだろう。
その間に、できるなら、彼女を振り向かせたい。
そんな風にキヨに手を握られてるとことかも、俺が全部邪魔したい。
貴「…んんっ」
肩に預けていた頭を起こして、眠りから覚めたであろうAさん。
牛「起きました？」
小さく呟けば、ぱっと俺を見る。
貴「あ、ごめんなさい。寝てしまっていて…」
牛「謝んなくていいですよ、ほら、こいつも寝てますし」
キヨを指差せば、ふわりと笑って、寝てたら可愛いげありますね、だって。
ああ、その顔、可愛い。
でもそれって、キヨに向けたもんなの？
牛「…なんで手、繋いでるんすか？」
前のスタッフさんには聞こえないように、キヨを挟みながら、できるだけ近付いて問う。
貴「あっ…」
牛「そういう仲ですか？」
貴「そんなことないです。きっと、遊ばれてるんだと思います、こういうことしたらどんな反応するんだろう、とか。でも力強くて、振り切れなくて…」
牛「…どう思いました？」
貴「なんとも思いませんよ。こんな人、たくさんいましたから。もっとひどい人だって」
少し悲しそうに笑う顔。
どういうこと？
たくさんいた？
「もうすぐ着きますからねー」
スタッフさんの声でキヨも目を覚ます。
話してたことはなかったかのように。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
