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#キヨside
なんにも楽しくねー。
さっきから一緒にいる女は俺にベタベタくっついてくる。
店でよくそんなことするよな。
…今までは俺もそれを許してた？
今日こんなにも嫌なのは、見られたくないから？
さすがに俺にも限界と言うものがあって。
キ「…おい、行くぞ」
帰りを促す。
「やーだー」
キ「…十分付き合ってやっただろ」
「じゃあこの後ホテルも！」
キ「それは約束してねー」
「ねえ、まだ帰りたくないー」
今までだったらホテルに行って抱いてただろう。
それで欲求を満たしてたから。
そういう行為をすることで満足してた。
女がどんなやつだってよかった。
ある程度綺麗で、スタイルよくて、感度がよくて。
気持ちよくなれるなら、それでよかった。
それなのに、今日は今までにないくらいに、この女の声も香りも気持ち悪い。
キ「…とりあえず出るから」
店を後にしようとして、うっしーたちの席の近くを通らなければならないことに気付く。
大丈夫だろう、ばれない、多分。
急いでそこを歩いていこうとする。
貴「…まだ、もう少し…帰りたくないです」
嫌に澄んだ声だった。
小さな声のはずなのに、店の雑音がうるさいはずなのに、俺の耳にしっかりと届いた。
でもそれは、俺じゃなくてうっしーにあてられたもの。
足早に店を出る。
キ「んだよ…怖かったとか…嘘だろ…」
俺の腕の中であんなに震えてたのは、嘘？
俺があのとき、うっしーのとこ行ってこい、って言わなければこんなことになんなかった？
「キヨ早すぎー！ね、ホテル、行くよね？」
キ「うっせ」
このままホテルに行っても良いかもしれない。
前とおんなじようにこいつを抱いて。
あの女はうっしーと幸せになってもらって。
それなのに、そう思ったのに、女の腕を払って、一人で家に帰った俺はきっと、あいつが欲しい。
ふと開いたスマホには、うっしーからのライン。
牛《お前の本気ってなんだよ。あんな女連れてて、よくAちゃんに本気とか言えるな。他の女で遊んでるやつが、本気とか言うなよ。見損なったわ
ぐうの音もでない正論。
本気、とか言ったくせして、終わらせるためだから、なんて言い訳つけてあんな女の言うこと聞いて。
俺、ちゃんと小田さんのこと、好きでいてーのに。
何やってんだろ。
今頃あの二人は、って考えると、最悪な気分。
帰りたくない、って、小田さんに言われると、あんなにもドキドキするんだな。
俺に、言って欲しかった。
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煎茶(プロフ) - コメント失礼いたします。三人の長所が絶妙なバランスで描かれていて至高の作品でした。この小説との出会いに感謝したいです。執筆お疲れ様でした。 (2018年8月27日 1時) (
レス) id: ea34eab2cb (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - こねりさん» ありがとうございます(;_;)！！！内容が良い悪いはなんともいえないですか、いくつかお話は書かせていただいていますので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです(*^-^*) (2017年10月23日 2時) (レス) id: 1e43dca40b (このIDを非表示/違反報告)
こねり(プロフ) - とっても面白かったです...！！うっしーがいい人すぎで、思わず読んでて泣いてしまいました...。新作の方も読ませていただこうと思います！！ (2017年10月16日 23時) (レス) id: 8a30c5e030 (このIDを非表示/違反報告)
。。*ましゅまろん*。。 - ゆるさんの小説みてたら、下の告知がいないないばぁ！で笑いました笑 (2017年3月29日 15時) (レス) id: b56a98098d (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - 蒼乃さん» わかります！！！私も、他の方と交流すること全然なくてwwたくさんコメントでお邪魔しちゃいますね！ (2016年12月21日 1時) (レス) id: 2348e913dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆる | 作成日時：2016年9月13日 3時
