第10話:九是詩織 ページ11
諒人はウインクをしてどこかへ行ってしまった。
上手く立ち回ってくれる事を信じて、今自分のすべき事を考える。
まず、新人の保護だ。
どんな子とか知らないし、考えてくれるルシャもいないとなると私に出来るのは、勘。
野次馬をじーっと見渡して勘で決めた。
18位の男女二人。
「ちょっと来て。」
腕をぐいぐい掴んで引っ張る。
頭にはてなマークが浮かんでいる二人に聞く。
「名前は?」
「あの、え、えと貴女は?」
活発そうな方の子が聞いてくる。
「私?諒人の仲間!さっさと名乗って。」
きつめにそういう。悪意がある訳じゃない。急いでるだけ。
「土洋鈴葉…です。あの諒人って、東條さんですか?」
「他に誰が居るの。そっちは?」
「水沢大です。あの…」
ドンピシャだ。
口角が上がる。
なおも何か言いたげな二人をまた無言で引っ張り、駆け出す。
「え、ちょ、どこいくんですか!?」
「安全なとこ!」
「僕ら、魔術師の素質がって……」
「詳しいのは後で。今は走れ!」
なぜかって、政府のやつらの匂いがする。追いかけられてるな。
途中で立ち止まり、二人にそっと囁く。
「真っ直ぐ走って右の道。手前から3つめの家。そこの人なら誰でもいいから『諒人と詩織、プランと遭遇した。』って伝えて。」
返事をして走り出したのを確認すると、クルッと振り向く。
「ボス自らお出迎えとは、私も偉くなったね。」
ボスの名前も忘れた。
でも強かった気がする。
「氷遣いの奴か…。 しかし、契約獣の居ないお前など恐れる程の者ではない。」
その言葉に軽く切れかける。
すんでのところで抑え、様子を伺う。
完全に戦闘体制なのを見てため息を溢した。
「舐めんなよ。すぐ片付けてやる。」
「此方も早く東條を追わねばならない。一瞬で終わらせる。」
今回は相手が悪かった。
「二人、大丈夫かな…。早く倒せば問題無いか。」
そう呟いて、飛び出した。
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日向信乃(プロフ) - 大変遅くなりました。申し訳ございません (2016年6月29日 0時) (レス) id: 149e2c85db (このIDを非表示/違反報告)
日向信乃(プロフ) - 更新します (2016年6月28日 22時) (レス) id: 149e2c85db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - できました (2016年6月25日 12時) (レス) id: 43b426933d (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ(プロフ) - 書きますね。 (2016年6月25日 11時) (レス) id: 43b426933d (このIDを非表示/違反報告)
黒氷(プロフ) - 終わりました、SOS出したのでプランの方誰か繋いでくだされば… (2016年6月10日 22時) (レス) id: b7b1a79610 (このIDを非表示/違反報告)
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