オーディション！エーミール編 ページ39
em「失礼します…」
『エミさんお疲れ様です』
em「いえいえ、Aさんこそ…」
エミさんが私に背を向けて一向に目を合わせてくれない
私が回り込んで顔を見ようとする
『エミさんどうしたんですか？』
em「わっ！なんでAさんこっちに…！」
また背を向けてしまった
『なんでこっちを向いてくれないんですか…？』
em「いや…その…」
tn「エミさん…気持ちはわかるけどちゃんとAのほう見れんかったら不合格やで？」
『え？』
tn「A、エミさん照れてるんやわ」
『照れてる？なんで？』
tn「そら、お前今自分がどんな格好してるかわかっとるか？」
『ドレス？』
tn「背中ガッツリ空いて、肩もだして…」
『このまえのチアガールの衣装よりましだなって思ってた…』
si「Aちゃんのチアガール姿見たかったなぁ」
『あれはもう絶対着ません！』
tn「っていうかエミさんチアガールの時は普通に見てんかったっけ？」
em「いや…その、チアガールの時はあまり背中は見えてなかったじゃないですか…」
gr「つまり、足は見れるけど背中は見れないと」
em「そういうことですね…」
tn「エミさんどうする？顔真っ赤やけど」
em「…厳しいかもしれないです．当日もこうなってしまいそうで」
tn「そうなると不合格やけどええん？」
em「はい、仕方のないことです」
tn「セリフは覚えてきたん？」
em「もちろん」
tn「じゃあ、ロミオはできないけどほかのいい役やってもらうな」
em「ありがとうございます」
tn「じゃあ、次大先生呼んできてや」
em「わかりました」
『よくよく考えたらこのドレス露出多いですよね？背中も肩も胸元だって少し空いてますし…』
gr「これは生徒会の伝統ドレスだからな．昔の生徒会の役員が何年も生徒会費を節約して貯めて買ったらしい」
『それで買ったのがこのドレス…』
tn「伝統には逆らえへんもんなぁ」
『そうですねぇ…』
ut「入るでー」
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作者名：黄山まる | 作成日時：2021年3月30日 18時
