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泣かされてる所を見てそう簡単に許すかよ、さらに猿原さんのおでこに追撃を加えるソノザ。あぁ、綺麗なおでこがどんどん線で汚れていく。ちょっと面白いけど。
「さて、」
マジックペンのキャップをしっかりとはめたソノザがよいしょと立ち上がる。
「脳人の世界に戻るぞ、A」
『え、もう?』
「ああ、お前がいなくなったと知ったソノニが荒れててな…めんどくさいからさっさと帰ってソノニの機嫌を元に戻せ」
『えー、まだはるか先生と話し足りないのに』
ぶーと唇を突き出す。別に悪いことしてる訳じゃないじゃん。
『ソノニちゃんの機嫌くらいソノザとソノイさんで何とかしてよ、私じゃなくても良いでしょ』
「バカが、あいつはお前じゃないと機嫌直さないんだよ」
『でも〜…』
「そう言えば、Aちゃん気分悪いんじゃなかったっけ?」
まさかのはるか先生からの助け舟!?そんなの乗るしかないとはるか先生の方にパタリと倒れる。
『た、確かに。ちょっとまた吐き気がぶり返して…おええ』
「ほらソノザ!脳人の世界戻ろうとしたらまたAちゃん体調崩すよ、ソノニさん嬉しくないんじゃない?」
「関係ない。ソノニのことだ、体調の悪くなったAの看病を楽しむだろ」
「うそでしょ…。こうなったら、あ!あそこにとんでもなく面白いマンガが落ちてる!」
「なに!?」
凄まじい勢いではるか先生の指さす方を見るソノザ。状況が飲み込めずにいる私の手をはるか先生が掴みそのまま駆け出していった。つられて私も走り出しソノザと屍のように固まった猿原さんを後にした。
しばらく走った後に少し離れた所からソノザの雄叫びが聞こえたがそっと無視してそのまま走り続けた。
「はあ〜、疲れた〜!久しぶりにこんなに走った」
なんとか逃げ切った先にあったカフェで休憩をとった。はるか先生はアイスティーとパフェ、そして人間界の勝手が分からない私に美味しそうなスイーツと飲み物を選んでくれた。
『私もです。というか、はるか先生。ソノザから逃げて良かったんですか?この後どうなるか…』
「良い、そんな事気にしなくて!それよりさ、私もっと貴女と仲良くなりたいんだけど」
『え!そ、そんな…私はただの一ファンで…』
仲良くだなんておこがましい、両手を振りそう断るがなかなか聞く耳を持ってもらえない。するとばん、とはるか先生がカフェのガラステーブルに手をつく。ガラスの中の氷がカランと音を立てる。
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さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» こちらこそこのような素敵なイベントに参加できてすごく嬉しいです…!わちゃわちゃ感はかなりイメージしながら書いたので気づいてもらえてハッピーです、ありがとうございます✨ (12月23日 12時) (レス) @page12 id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - またまたイベント参加ありがとうございます✨ドンブラの皆のわちゃわちゃ感が本家様と凄く通ずる物があってとても面白いです!続き全力待機してます!!! (12月23日 11時) (レス) @page12 id: 17da285f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さもえど | 作成日時:2023年12月14日 15時