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『あ、あの…』
「はるかって呼んで!脳人とかファンとか関係ないから、私はAと仲良くなりたいの」
『え、っと…じゃあ、はるか、でいい?』
「うん!これからよろしくねA!」
憧れのはるか先生とまさか名前で呼び合う関係になるなんて、脳人生何があるから分からないなとしみじみ思う。そしてこれが今日初めての最もらしいコミュニケーションの取り方であるとも気づく。
「このパフェ美味しい〜、Aも一口食べる?」
『え!?いいの?じゃあお言葉に甘えて…』
差し出されたスプーンを少し控えめに加える。その瞬間口当たりの良いクリームの甘味とチョコレートソースのほのかな苦味が口の中に広がりなんとも言えないハーモニーを奏でた。
『めっちゃ美味しい!脳人の世界にはこんなのなかった』
「そうなの!?じゃあ逆に脳人の人って普段何食べてるの」
『んー、見た目は人間界と変わらないんだけど、味がないというか』
そこから、人間界、脳人の世界。それぞれの世界の話をしたり、好きな漫画、好きなタイプなど他愛もないような会話を沢山した。
『はー、今日は楽しかった!はるかとも友達になれたし』
「私もAと友達になれて嬉しいよ、今日私の家泊まってく?」
『え、いきなりは悪いよ』
「いいよ、いいよ。今日、叔母さん家にいないから」
あまりの押しの強さに負け、今日ははるかの家に泊まらせてもらうことになった。まあ、どっちにせよ今日は私としても家に帰りたくなかったし…。鬼のような形相をしたソノイさんとソノニちゃんを想像する。もし今日帰っていたら説教地獄だっただろう。そう考えてゾッとする。
「あれ、A寒い?布団足そうか」
『ううん。大丈夫、ちょっと寒気がしただけ。ありがと』
「ならいいけど…、ていうかさ!お泊まりといえばの定番は」
髪をお団子に纏めてパステルカラーのヘアバンドで前髪を上げていかにもな風呂上がりスタイルのはるかが楽しそうに話し出した。
『定番…といえば、わかった!』
「そう、恋バナ。です!」
『恋バナかー、私彼氏いたことないんだよね』
「えー、嘘!Aかわいいのに!」
『いや…好きになった人はいたんだけど…』
今までの恋愛を思い出す。初恋の男の子、私が人間界でいうところの中学生だった時。戦士としての成績も良くてみんなからの信頼も厚かった男の子。仲も悪くなかったし、告白しようとしてたんだけど…。
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さもえど(プロフ) - *桜もち。さん» こちらこそこのような素敵なイベントに参加できてすごく嬉しいです…!わちゃわちゃ感はかなりイメージしながら書いたので気づいてもらえてハッピーです、ありがとうございます✨ (12月23日 12時) (レス) @page12 id: c71a97a44f (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - またまたイベント参加ありがとうございます✨ドンブラの皆のわちゃわちゃ感が本家様と凄く通ずる物があってとても面白いです!続き全力待機してます!!! (12月23日 11時) (レス) @page12 id: 17da285f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さもえど | 作成日時:2023年12月14日 15時