生きてるおばけは生きている？2【mzmn】

もう！3(6視点) ページ9

mega視点

ニドミ『そうだな、僕の好きなモノを持ってきてくれたら考えるよ』

｢にど……み？キャラ違う……｣

｢ゲームだからね｣

｢てかこの主人公の子、こいろちゃん？｣

｢そうやで｣

｢いろぉ！？｣

｢呼んでねぇわガキ！あっち行け！｣

｢うわーん、ズーズーがいじめる〜！｣

｢こいろ警察だ！｣


ゲームを少し進めると、なにかのカケラがいくつかと、接着剤が手に入った。組み合わせると、女の子の人形が完成した。

｢まさか……｣

コイロ『あげる』

ニドミ『わあ！かわいい！くれるの？』

コイロ『だからそれかして』

『ヘッドホンを手に入れた』

｢にどみ危ない奴なのでは｣

｢まあゲームだからね｣

とりなんのそれ、さっきも聞いたぞ。

｢にどみん危険だってさ｣

｢あ？｣

『ウォークマンとヘッドホンを組み合わせた』

『音楽プレイヤーが完成した』

『聞きますか？』

｢えっと……はい｣

Enterを押すと、曲が流れ始めた。これって……

｢ﾀﾗﾁｵの声じゃん｣

コイロ『ママのこえだ……』

｢どういう世界線！？｣

｢まあゲームだからね、うん｣

｢これを文化祭で配るの？｣

｢せや｣

｢本気？｣

｢だめ？｣

｢駄目ではないけど｣

最近の若者はよく分からないなぁ……

｢megaちゃんも出番あるぞ。コイロの実の母親役｣

｢ﾀﾗﾁｵは？｣

｢偽造された記憶の上での母｣

｢えぇ……｣

意外と壮大なストーリーがあるようだ。

｢で、質問なんやけど｣

なな湖がぐっ、と身を乗り出す。

｢夫役、誰がええ？｣

｢……はぁ！？｣


｢ゲームのラスボスは私の夫で、私が死んで闇落ち。娘と一緒に死のうとするけど失敗して、最終的には娘に返り討ちにされる……と｣

重い……私も若い頃はそういうの好きだったっけ。

｢そうそう｣

｢いや……誰でもいいよ、ほんとに｣

｢えー選んでや！｣

男女逆だったら事案になりかねんぞ、これ。ここは大人の対応を。

｢あら……君たちみたいなひよっこに興味はないわ。ふふっ、もっと大人になってから……ね？｣

精一杯声を作って言うと、部員達は面食らったようだった。

｢めーちゃんすごーい！今の声、どうやって出したの！？｣

こいろちゃんが食いついた。よし、なんとか煙にまけて

｢せんたんならいいの？｣

ない！

｢それとこれとは別かな……｣

｢てかさ、ぶっちゃけmegaちゃんはせんたんのことどう思ってる？｣

とりなんが言う。

｢どうって……職場の先輩です。それ以上それ以下でもない｣

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