いつでも、支えてあげるよ。２ (ページ20)

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★sideジェル
ころんからさとちゃんがインフルだとLINEが送られてからすぐに家を出て、一瞬で家に着いた。

ピンポーン
ジ「さとちゃん！大丈夫！」

すると遠くからころんの声が聞こえてきた。
大声だけど、少し気を使ったようなボリュームの声だった。(?)

こ「ジェルくん来た？入ってきて。」
ジ「…お邪魔します。」

部屋に入ると、さとちゃんが寝ていて、ころんはそれを見守っていて、それから……

ジ「…なんしよん？お前ら」
こ「え？何が？」
ジ「それやろそれ」
こ「なんだよw」
ジ「いや、手」
こ「て……？って、あ…！！」

2人は手を繋いでいて、俺が指摘した途端慌てて離した。
…まぁええか。

こ「じっ…じゃあ僕もう行くから！ジェルくんはさとみ君診てて！！」
ジ「分かった分かった。気をつけてな」

ガチャッ。

ころんが飛び出て行って、ひと段落着いたところで俺はさとちゃんの方に目をやる。

さ「じぇ、ｹﾞﾎｯ…ジェル…、わざわざ来てもらって…ごめんな」
ジ「さとちゃん！起きとったんか！ええんやで。無理せんとき…！」
さ「ありがと……ぅ、ゲホッゴホッ…」
ジ「さとちゃん…インフルやってころんから聞いたけど、だいじょうぶ？」
さ「あぁ……心配かけてごめん」
ジ「心配なんてかけてへんよ！…な、なんかして欲しい事とかある？」

さ「………ｯ、ごめん…ジェル……」

ジ「ん？」

さ「吐きそ……っぅ、お"えっ！！」

ジ「えっ、さとちゃん！！？」

さとちゃんがいきなり吐いた。
突然の出来事で頭が追いつかず、とりあえず背中を摩ってやる。

さ「おぇ"っ！ｹﾞﾎｯ､ゴホッゴホッ！！」
ジ「大丈夫、大丈夫やで…！しっかり！」

1度吐いた次からは咳き込んでばかりで、胃液しか出てこなかった。

B型か…、ころん言ってなかったんやな……

とりあえず俺は左手でさとちゃんの背中を擦りながら、右手と口を上手く使い、カバンに入っていた予備用の袋の口を開いてさとちゃんの口元に当てた。

さ「ぅ、ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ、ごホッ！おぇ"っ！！ぉぇ、ｴ"ｪ"ｴ"……ッ」
ジ「大丈夫やで、おちついて、おちついて」
さ「ぉろ"ろ"、ろ"…～ｯ……ｾﾞｪ､ｾﾞｴ……」
ジ「大丈夫。大丈夫……」

しばらくの間、さとちゃんの背中を擦り宥めて(?)いると、だんだん落ち着いてきた。

ジ「さとちゃん、落ち着いた…？歩ける？うがいするで。洗面所行こ」

さとちゃんは無言で頷く。

ーーー

文字制限＆キリがいい(…？)ので切ります