白狐は土地神様。弐【刀剣乱舞】

打 -打開- ページ3

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三日月宗近に馬乗りされて､身体を上手く動かせなくなった璞は＿＿＿＿＿記憶の蓋のせいで感情がめちゃくちゃの中､頭の中で少しだけ冷静に考えていた。

この状況を打開する行動を＿＿＿＿＿。


そして思いつく。

あまり使いたくは無いのだろう。

だが他には方法が無いと判断したのか思いついた策の準備を始めた。


ガタリッ＿＿＿＿＿

先程まで少しでも三日月宗近に抵抗していた璞の身体から完全に力が抜けた。


正面に居る三日月宗近を警戒していた璞の頭に力が無くなり＿＿＿＿＿＿カクンッと音を立て､左側の障子を見るよう右向きに首が向いた。

三日月宗近を睨みつけるような態度を取っていた璞の表情も＿＿＿＿＿まるで人形のように表情が無くなっていた。


動かなくなった璞の身体の背を中心に＿＿＿＿＿濡れたように水が現れ始めた。

水は集結すると＿＿＿＿＿大きめの二本の狼の尾の姿になった。

二本の狼の尾は＿＿＿＿璞の身体の上に居る三日月宗近を押し除けた。

三日月宗近は押し除けられた事に唖然として､何が起こったのか理解に時間がかかっている様子だ。


その後も出て来る水溜まりから＿＿＿＿＿一匹の獣の姿が形成されていた。


銀色の大きな耳､艶のある毛並みと二本の尾＿＿＿＿＿開かれた目は大きく黒色の瞳をした狼だった。


狼は横たわる璞の身体に近寄り､着ている和服の襟を加えようとした。

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