白狐は土地神様。弐【刀剣乱舞】

苦 -真苦- ページ12

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篝｢それはどう言う意味なの…………。｣


突然聞かされた事の無い家庭の現状。

豹変したように篝を睨み見下ろしている耀の行動に＿＿＿＿篝の頭がついて行けていないようだ。


耀｢まだ分からない？
俺もお前の入院代を稼ぐ為､綺麗だったこの身体を売ったんだよ。そう趣味の男共に。

そうだ。お前のその身体もするか？
頭が真っ白になって気持ち良くしてもらえるぞ。｣


耀は光を失った茶色の瞳で､篝に手を伸ばしながら笑顔のまま言った。

思考が恐怖に支配された篝は＿＿＿＿＿病室を抜け出して､階段で屋上へ昇った。

篝は階段を昇り終えると＿＿＿＿勢い良く屋上の扉を開けて急いで閉め､ガチャっと鍵を掛けた。



屋上には＿＿＿＿＿


妖力で薄くしていた姿を元に戻し､篝だけに見えるようにして立っていた璞が居た。

急いで階段を昇った篝は何度も呼吸を整える為､深呼吸を繰り返した。その間に璞が篝に近付いた。


璞『願いは果たしたようだな。
して､何をお前はそんなに慌てている？』


篝｢耀が………僕のせいで家族を“苦しめていた”って…………知ったんだ。｣


璞『“苦しめていた”？そうか。
だが我はお前の気持ちが理解出来ない。』


篝｢えっ？｣


璞『お前はあれを見て､まだ“苦しめている”と言えるのか？』


そう言って璞が左人差し指を差したのは＿＿＿＿＿屋上の扉の方だった。

篝は璞の左人差し指の先を見る為に振り返った。

歪 -歪愛-→←果 -結果-

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