御花見 其ノ弐 ページ28
「……誰かイル…?まァ、歌声が聞こえるナライルか…」
ふと思い直し、再度寝っ転がる。
そう言えば人魚の歌に聞き入っていると船が沈むらしい。
まぁ、ここは海でもないし、そんなことは自分に限ってないだろう。と、自らフラグを立ててみる。
何が出てくるだろうか。
数分待ったが、何も出てくる気配も動きもない。
風も無い為、動くのは自分と舞い散る桜の花弁のみである。歌声は依然として流れっぱなしだったが。
ふと、思い付いて、音が聞こえてくる方を見つめる。
一人でぼーっとするのもつまらない。
この歌声はどこから聞こえてきているのか確かめてやろうと思い立ち、服に付いた桜の花弁を払って歩き出した。
「………ッテ…くまージャン…」
『ん?あれ久遠ちゃん?』ヘラヘラ
ほんの少し歩いて見つかったのは、スカアトリーの変わり者、クマーだった。
大量の携帯を見つめながら笑顔のまま横目で久遠を確認する。その中の1つから、綺麗な歌声が流れっぱなしになっているのに気付いた。
「歌声ッテ………携帯ダッタノ!?」
『え?ああ、これ近所迷惑だったかな〜?まあまあ、そんなに怒るなよ〜♪』
ちょっとでも期待した自分が馬鹿だったなと思う。でも、こんなところで何をしていたのだろうか。
『ああ、僕?ほら…皆忙しそうだろ?花見でもしようかと思ってね♪生憎誰も居なかったからさ〜♪気を紛らわせる為に音楽でも掛けようかと♪』
どうやら久遠と目的は一緒だったようだ。
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 照れる!!!((( (2016年2月7日 21時) (レス) id: d950e831b1 (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» イケメンでふ…( イケメンなのでふ…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» イケメンじゃないよう() (2016年2月7日 21時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» 京さん…!(トゥンク 京さんがイケメンすぎて…!辛い…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 見間違いじゃないぜ? (2016年2月7日 20時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:化け狐 | 作成日時:2015年5月16日 17時