検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:16,229 hit

「僕ハ平等ダカラネ♪」 ページ22

「今日は君に渡したい物があってさ♪」

「ン?なァに?」



とある学園。

フローラの大規模魔法により、転校生という設定で、魔力の取り上げ、スカアトリーの住人全員が学園に来ていた時のこと。


ついさっきまで風紀委員に連行されるのを避けるために、食堂で食べ物をモグモグしていたのだが……。

ここは、一体どこだろうか。


規則的に並べられた学校机と椅子。
その教室のど真ん中に、自分は座っていた。

昼前だったのにも関わらず、教室は夕暮れ時のようにオレンジ色だった。
その教卓に、スカアトリーの神、アジムナーが座っていた。



「わァ、びっくりしたヨ〜…で、渡したい物って?」

「確か久遠ちゃんは食べるのが好きなんだよね?」

まぁ、見るからにそうに違いない。
今まさにカステラを食べ終えたところだ。


「ウンウン♪……まァ、よく分からナイケド、ソレで合ってると思うヨ〜」

「そうかそうか…ならこれをプレゼントしよう♪」



ポンッ

軽い音を立てて自分の目の前に出てきたのは、いかにもプレゼントボックスという、白い箱を赤いリボンでラッピングしたのが出てきた。

随分と粋な演出である。



箱を開けると、中には板チョコが入っていた。

「…もらってイイノ!?」

「もちろんさ♪そのためにプレゼントしたんだからね…さぁ、お食べ♪」

「いっただっきマース!!」


なんの躊躇いもなく、板チョコを口の中に放り込んだ。一口で完食。
それをニコニコしながら見守っていたアジムナーだったが。


「実はその板チョコ、スキルなんだよね♪」

「エッ」

「あぁ、別に食べたから超サイヤ人になるとかじゃないぜ?
そのスキルは、何でも食べるスキル
持ち主の食欲に応じて、規模が変化する、少し扱いにくいスキルでね…

別に僕が持っててもいいんだけど、別に僕は食べなくても生きていけるからさ…久遠ちゃんに有効活用してもらおうと思って♪」

「ナンデモ…?」


気付くとアジムナーは消えていた。
どうやってここから出ようかと考えていると、どこからともなく声が聞こえてくる。


「そう…なんでもさ♪
空間も言葉も記憶も…コンクリートだって♪

さぁ、久遠ちゃん……想像してご覧。
この教室の空間を食べるのを…この空間に穴が空くのを…♪」



アジムナーに従って食べようとすると目の前の空間に穴が開いた。

「ねェ、ナンデこんな事してくれたの?」

「ん?そうだね…まぁ」

目の前から外に這入る。


「僕は全員に平等だからね♪」

昔話→←「暇ダネッッッ!!!!」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:スカアトリー , 悪魔 , オリジナル   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 照れる!!!((( (2016年2月7日 21時) (レス) id: d950e831b1 (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» イケメンでふ…( イケメンなのでふ…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» イケメンじゃないよう() (2016年2月7日 21時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» 京さん…!(トゥンク 京さんがイケメンすぎて…!辛い…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 見間違いじゃないぜ? (2016年2月7日 20時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:化け狐 | 作成日時:2015年5月16日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。