世界 ページ15
「ン?…あぁ、すかあとりーの絵本ミタイダネ」
「…興味あるの?」
「アルアル♪すごくナイケドアルヨ♪」
「いや、どっち!?」
無いと言えば嘘になる。だけど、有ると言っても嘘になる。
いまいちスカアトリーに関して分かっていない事が多過ぎて、どうしたらいいのか、自分がどうしたいのか、整理出来ていない。
「…まぁ、いいかな……
えっとね、スカアトリーっていうのは…」
「ア、結局説明スルンダネ」
するよ、と少し苦笑いされた。
「スカアトリーっていうのはね、とある世界の名前なんだよ。
妖精とか、エルフとか、神様とか、悪魔とか、天使とか、人魚とか、鬼とか、狐とか、死神とか、半獣とか、魔法使いとか……後は人間とかが暮らしてる世界なんだ」
クロウツが言うには、誰が始めたのかは分からないが、スカアトリーにいる者達は、どれか1つの種族が滅びない限り戦争を続けるらしい。
つまり、始まってから1度も1つの種族は滅びていない、ということだった。
「自然が豊かでね〜…空気も澄んでいてすごくいいところなんだよ〜!
大体水辺には人魚族がいてね、魔法使いは西南の塔に、天使は西の高い山に、悪魔は地下に、エルフと妖精は川で隔てられた東の綺麗な森に、鬼はとある森の奥に、半獣は岩場の多い山に、神様は世界の真ん中に……人間は世界中にいるんだ」
「………………」
クロウツの話はまだまだ続く。
というか、少し飽きてきた。
クロウツは話が長い。
あの時はこうだっただの、こんな事があっただの、海に落ちただの……
飽きてきたし、長いし…
でも、とても面白い話だった。
そして、クロウツは極たまに、スカアトリーの人をここに呼んで考えていることとかを聞いているらしい。
だからこそ
「つまーんナーイ♪」
「え?」
「ダッテ、戦争してルンデショー?
ってコトは、必ずしも誰が死んじゃって、くろうつはそのヒトビトを影たちに食事させてたンダヨネ〜
デモ、影たちはジブンミタイになっても結局は悪魔に使われるしかナイ訳ダー♪
ダッテ、今まで悪魔たちは影たちを使って戦ってきたンダモンネ♪」
だんだんとクロウツの表情が曇ってきた。
自分が何を言いたいのか、もう分かったんだろうか。
「ダカラ…下克上ミタイなコトされても、仕方が無いヨネ♪」
弱い者が強い者に宣戦布告し、立場を逆転させる事。
弱肉強食が覆される瞬間だ。
「君は…悪魔たちを敵に回すつもりなの?」
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『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 照れる!!!((( (2016年2月7日 21時) (レス) id: d950e831b1 (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» イケメンでふ…( イケメンなのでふ…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» イケメンじゃないよう() (2016年2月7日 21時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)
梓裄乃 - 『 夜風 』さん» 京さん…!(トゥンク 京さんがイケメンすぎて…!辛い…! (2016年2月7日 21時) (レス) id: d21d4cb30a (このIDを非表示/違反報告)
『 夜風 』(プロフ) - 梓裄乃さん» 見間違いじゃないぜ? (2016年2月7日 20時) (レス) id: d16a6852eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:化け狐 | 作成日時:2015年5月16日 17時