♦05 ─ 無関心。 ページ5
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シガーキスとはタバコとタバコでする間接キスの方法。 そう言えば、別の彼が｢Aが喫煙者だったら出来たんだけどな、｣と零していたのを思い出す。吸って欲しい、と言われたのなら、私は迷いなく吸っていたことだろう。
きっと、彼なりの線引きだったんだと思う。おまけに、私を子供扱いしている証拠であり、お遊びでの付き合いだったのも理解出来た。別に私は、彼の恋人でもないんだけど。毎日同じメニューを食べても飽きるようにと、少しの味変程度の存在。
その、時折に存在出来ているのなら、私にとっては上々だろう。存在出来ていた証明になるし、求められている事にもなる。それはつまり、必要とされている、ことなんだと私は勝手に解釈するだけだった。
息を、吸い込む。有害を持ち合わせた煙が私の肺を汚す。指に煙草を挟んでは、苦しさにゲホッとまたもや咳き込んだ。目の前の彼は、慣れたようにと煙を吸い込み、そして吐き出す。紫煙が、チューインガムのようにと膨らんでは弾け、そして消えた。
まるで、私みたいだなと思ってしまう。不慣れな私を見下ろしながらも、持ち合わせていた携帯灰皿に灰を落とすローレンくん。柵にまたもや寄りかかり、錆び付いた音を響かせる。まるで、ここに居るのだと証明しているかのように。
｢吸うの、下手じゃね。｣
｢今日、始めて吸ったんです。｣
｢そうなん。てか、あの噂ほんと？｣
｢どの噂ですか。｣
｢色んな男と寝てるっていうやつ。｣
｢嘘では無いですよ。お互い、利害の一致があってシてるだけなので。別に、それしかしてない、てわけでもないですし。｣
｢へぇ。｣
｢そーゆーことが気になるんですか。それとも、その噂の真偽が気になるんですか。｣
｢別に、ただ聞いてみただけ。｣
とんとん、灰を落とす。ついでに私のくだらない様な感情さえも、一緒のようにと。落ちきれなかったような灰が、風に飛ばされては、どこかへと消えていく。同じようにと消えたいと願う気持ちと、誰かに必要とされたいという我儘がせめぎ合う。人間は、強欲な生き物である。それに笑いたくなってしまった。
お互い視線なんか向けずに、煙草を吸い、会話。
噂なんていっぱいあるんだけどな、と思いつつ、それに答え問いかけてみれば、興味なさげな声が響いた。それに、少しだけ寂しく感じたのは、あなたにとって私はどうでもいい存在なんだと、教えられてしまったから。
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狸。(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます〜❕そう言って貰えて嬉しいです🫶🏻ドロっとしたような感情だとか考え表現出来ているようで、嬉しいです🫶🏻チマチマとですが、更新していきたいと思います❕ (3月14日 19時) (
レス) @page11 id: d70759b3bd (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - ドロドロとした考え凄い好きです！！！(表現の仕方、すみません)続き楽しみにしてます！ (3月14日 17時) (レス) @page10 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狸。 | 作成日時：2024年3月8日 3時
