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♦22 ─ 内緒。 ページ22









「おいで、A。」

「ここ、学校ですよ。」

「わかってるよ、」

「わかってるのに、ですか。」

「必要とされたいんじゃなかったの?」

「私にだって倫理観ぐらいはあります。」

「ローレンとは保健室でシてたのに?」

「あなた、先生でしょう?バレたら、私のこと突き放すくせに。」

「そうかもね。」







 腕を、広げられる。


 椅子に座ったまま、こちらへと向き、腕を広げられるから、私は髪ゴムを解いて歩み寄る。慣れたようにと、流れるようにと、オリバー先生の膝に乗りながら見上げていた。


 こんなこと、一度や二度なんかではない。おまけに、オリバー先生だけではない。男の欲というものはやはりよく分からないものだな、と思いつつ、耳朶を触られてはさすりっと撫でられる。「ん、」と声を出せば、少年のような無邪気な笑顔を浮かべられてしまう。


 オトナの、嫌いなとこがあるとするなら、そんな所だろうか。私で遊ぶような感覚は、少しばかり腹を立てる。私がムカついていることに気づいたのか、柔らかな唇が触れ合った。押し付けられては、頭を撫でられて。流れるようにと、スカートの中へと手が入ってくる。


 普段、という訳でもないが、基本的には家に呼ばれるかが殆ど。他の人達にバレるような様子もない安全性が基本なのに、どうして今日は学校なのだろうか。指先が際どい部分撫でる。それに、肩を揺らしつつ、声を我慢しようと必死だった。扉の向こう側にはまだ他の生徒や教師がいる、という背徳感なのかもしれない。


 案外、教師というのも聖職者では無いな、と思うのみだった。







「せんせーの、えっち。」

「そんなこと、言えるようになったんだ。」

「あ、ぅ、」

「声、抑えて。」

「せ、んせっ、ぁ、ん、んっ、」

「声我慢出来て偉い偉い。」







 心のこもっていないような、褒め言葉だって私の存在を肯定された証明にもなり得るのだろう。馬鹿な話だ、と思われてしまう、と考えながら、ぎゅうっとオリバー先生に抱きつくしかなかった。理性をかすめ取るような快感は、私の奥底を潰そうとしてくる。お互いの息遣いしか聞こえないから、きっと世界から切り離されたか、見放されたと錯覚してしまう。


 そんなこと、無いんだけど。冷めやらない熱を、ずっと帯びていたのだろう。あつくて、死んでしまいそうだ。








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狸。(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます〜❕そう言って貰えて嬉しいです🫶🏻ドロっとしたような感情だとか考え表現出来ているようで、嬉しいです🫶🏻チマチマとですが、更新していきたいと思います❕ (3月14日 19時) (レス) @page11 id: d70759b3bd (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - ドロドロとした考え凄い好きです!!!(表現の仕方、すみません)続き楽しみにしてます! (3月14日 17時) (レス) @page10 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狸。 | 作成日時:2024年3月8日 3時

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