♦14 ─ 答え。 ページ14
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｢……………A先輩って、よく、放っておけないとか、言われません？｣
｢この前、ローレンくんに言われました。｣
｢あー、やっぱり？うん。だって、先輩、すげぇ危なっかしいもん。｣
｢そうなんですか。｣
｢このまま手を離したら、もう二度と俺のとこに来てくれなそ〜て思ってます。ね、先輩。歳下とか、ダメですか。後輩は、あなたの世界に踏み込むことさえも許されませんか。｣
滲み出されたような声を、聞く。ローレンくんにも言われたな、とこの前の屋上のことを思い出す。危なっかしいという単語に、何がと聞こうとして、そうなんですかと無難な答えを出す。沢山の問いかけに、答えは存在するのだろうかと思っていた。けどね、存在すると世界は言うのでした。
曰く、この世の全てには答えがあるらしい。どのような問題も、どのような問いかけにも、その全てには答えがあるらしい。人によっての答えというものは違かったとしても、事柄の全てには意味と答えがあるらしい。
だからきっと、彼の問いかけにも答えは存在するのだろう。どのような質問であれ、問いかけであれ、答えというのは存在するのだろう。たとえその答えが間違っていたとしても、正解だとしても、そんなの関係ないようにと答えは存在するのだろう。
その答えを未だに見つけられていない私の人生にも、意味はあるのだろうか。
｢ダメなんて、一言も言ってないですよ、私は。｣
｢は、｣
｢歳上の人ばかりなのは、彼らはこちらの満たし方を分かっているんです。欲しい言葉も、何かも察する能力が高いので。｣
｢A先輩。｣
｢けど、この前同級生も悪くは無いのかな、と思ったんです。｣
｢それ、ローレンさんのことですか。｣
｢はい、そうですよ。たった一言、ください。私が必要だって、言ってくれたのなら、私は何処までもついていくから。｣
｢………………そんな一言で、自分のこと安く売っちゃダメですよ、A先輩。俺が必要って言ったら、どーするんですか、｣
｢なんでもしますよ？伊波くんが望むなら、｣
白旗が、ゆらりとふられる。目の前でパタパタとふりながら、降参だと言いたげな顔をする伊波くん。｢必要だから、朝まで一緒に居てください。｣て、私の腕を引いて抱きしめられる。香りのいい柔軟剤に包まれるから、そこだけはどうにも違っていた。香水とも、煙草とも違う香りに、包まれる。
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狸。(プロフ) - あさきさん» コメントありがとうございます〜❕そう言って貰えて嬉しいです🫶🏻ドロっとしたような感情だとか考え表現出来ているようで、嬉しいです🫶🏻チマチマとですが、更新していきたいと思います❕ (3月14日 19時) (
レス) @page11 id: d70759b3bd (このIDを非表示/違反報告)
あさき(プロフ) - ドロドロとした考え凄い好きです！！！(表現の仕方、すみません)続き楽しみにしてます！ (3月14日 17時) (レス) @page10 id: 2e9509526a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狸。 | 作成日時：2024年3月8日 3時
