検索窓
今日:16 hit、昨日:17 hit、合計:28,999 hit

アンタがアンタで良かった。 ページ9

「…ぁ…?」



暗闇から目が覚めた。


「…お、起きたみたいだね、恵」


揺れる身体。…車の中だろうか。

少し動かせばズキズキと痛む身体。…領域展開と呪力の使いすぎか。
その痛みに触れないよう、ゆっくりと身体を起こした。


窓の外を見れば動く景色。横を見れば、笑っている五条先生の姿。



「…なん、ですか」


「いいや?恵がボロッボロになって寝てる姿、後で皆に見せようと思って。」


…人がせっかく呪霊倒したのに、この人は…
…殴る気力も失せた。

ギロリと睨んでから前に視線を戻すと、横から「え、手出してこないんだ」と拍子抜けした、というような声が聞こえた。

その声を無視して、先生に聞く。


「…俺、倒せたんですよね、」


手を前に出せば、あの感覚がまだ残っている。
でも、俺は本当に倒せたのか、心配だった。
相手は特級。一回倒しても生き返るなどというチートを発揮する可能性もある。

自然に顔を顰めていた。

五条先生は頷いた。


「うん。君は特級を倒した。
凄いよ、一級に昇格したばっかりなのにもう特級を倒しちゃうなんて。」


さすが僕〜♪と鼻歌を歌う先生。


「…そうですね、アンタのおかげでもあるかもしれません」


認めたくないが、先生のおかげでもあった。

アンタがちゃらんぽらんな大人じゃなかったら、きっと俺を任務になんか行かせていなかっただろう。
良識のない大人で良かったと思えた瞬間はきっと、後にも先にも今しか無いだろう。



「恵今日おとなしいね。どしたの、生理?」


「はっ倒しますよ」



ほら、もう良かったなんて思えない。

ただいま→←終焉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (125 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
926人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 伏黒恵
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みかん狐。(プロフ) - ルルさん» えっ…ハマってもらえたことに嬉しいという感情しか生まれませんどうしましょう()続きが気になるほど…私も嬉しすぎて今日は夜しか寝れなそうですよ(?)コメント、閲覧有難う御座います!! (2022年2月26日 16時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
ルル - ハマっちゃったんですけど!どうしたらいいんですか!?ハマっちゃったせいで続きが気になり、夜しか眠れないんですけど!??(??)      すみません!更新待ってますね。 (2022年2月26日 15時) (レス) @page3 id: 0fb48e7dd1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん狐。(プロフ) - RIOさん» えっ“好き”…!?いや、もう感極まってます今…()あと分かります…推しからの愛ほど尊いものはないっすよね…それがどんな愛だとしても()更新頑張らせていただきます!初コメ有難う御座います〜!! (2022年2月26日 8時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
RIO - うっわ、めっちゃ好きなんですけど、、推しからの愛ってめっちゃ良いですね……あ、親愛とかも込で。更新頑張ってください! (2022年2月26日 8時) (レス) @page3 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みかん狐。 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/purerisu27/  
作成日時:2022年2月25日 6時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。